嘔吐の原因は、胃潰瘍などの消化器疾患やメニエール病などの○○疾患の場合から、くも膜下出血のような命に関わる病気まであります。嘔吐で病院を受診する場合、嘔吐のみでの症状で受診することは稀で、頭痛やめまいや腹痛・下痢などの合併症状をもとに原因を特定していきます。
頭痛 を伴う 嘔吐 の場合、多くは片頭痛が原因ですが、中にはくも膜下出血や緑内障など早期に治療しなければならない病気が隠れている場合があります。
嘔吐に頭痛をともうなう病気って何科を受診するの?
嘔吐と一緒に起こりやすい症状
最も嘔吐と一緒に起こりやすい症状は腹痛です。胃炎や胃潰瘍、虫垂炎肝炎、膵炎、尿路結石など多岐にわたります。また、胸やけを伴うものは胃食道逆流症の可能性が高いです。下痢を伴うものは食中毒やロタウイルスやノロウイルスといったウイルスがあります。
嘔吐に便秘を伴う場合は腸閉塞の場合があります。ひどい嘔吐で便が出ていない場合は腸閉塞を疑います。治療が必要でひどい場合は手術になります。頭痛やめまいを伴う場合は、くも膜下出血や脳腫瘍、脳出血や脳しんとうなどの脳の疾患が隠れている場合があるので注意が必要です。
稀に嘔吐に胸痛を訴えるとき、心筋梗塞の場合があります。命に関わることもありますので一刻も早く病院を受診した方がよいでしょう。その他には糖尿病が悪化すると吐き気と強い疲労感、意識混濁を起こすことがあります。
嘔吐を伴う疾患はこのように多岐にわたるので、しっかり原因を特定して治療する必要があります。
嘔吐を伴う頭痛の3つの病気
嘔吐を伴う頭痛の大半は片頭痛です。片頭痛は20~30代の女性に多く、ズキズキと頭の片側が痛み、強い頭痛に嘔吐を伴うことがよくあります。
片頭痛は脳内の血管が収縮することにより起こり、その原因となるのは環境の変化や社会的・精神的ストレスや気候不順、女性の場合はホルモンバランスが関係すると言われています。いろいろな要素が関わり自律神経の不調として症状がでるため、頭痛や吐き気・嘔吐、めまいなどの合併症状が多く見られます。
片頭痛は我慢できる程度の比較的軽く日常生活には支障がない程度の場合から、寝込んでしまって仕事や家事にも支障をきたすほどのひどい症状まで人によりそれぞれです。
症状が強い場合は片頭痛に対するトリプタン製剤系の鎮痛薬を内服します。吐き気がある場合吐き気止めを服薬することもありますが、吐き気が強く薬を内服できない場合は、静かで薄暗い暗所で安静にしていると緩解していくことが多いようです。
危険な病気ではくも膜下出血の症状の場合があります。くも膜下出血は「後頭部をハンマーで殴られたような」激しい痛みで表現されることが多いのですが、軽い頭痛と吐き気・嘔吐を主症状のこともあります。
もう1つは緑内障です。緑内障は眼圧が上昇する病気で、頭痛とともに吐き気や嘔吐が起こります。診断が遅れると症状が進んでしまい失明してしまうこともあり、早期に治療を開始する必要があります。治療は眼科で行います。
嘔吐を伴う頭痛は何科を受診する?
嘔吐と頭痛の場合、危険な病気かどうかの判断が必要になってきます。主症状が嘔吐と頭痛である場合、内科を受診することが多いかと思います。ですから内科の医師は眼科領域の緑内障の症状も念頭にいれて判断します。
くも膜下出血の前駆症状の場合は軽い風邪症状との見分けがつきにくい場合があります。一度風邪と診断されても、様子がいつもとおかしいと感じたら、すぐに受診しましょう。いかに早期に発見するかがとても大切になってきます。
慢性的に片頭痛に悩まされている場合は、頭痛外来などの専門外来があります。その他にも神経内科や脳外科を受診するとMRIやCTなどの画像診断で脳腫瘍や脳出血などの脳の病気の診断につながります。
まとめ
嘔吐に頭痛をともうなう病気って何科を受診するの?
嘔吐と一緒に起こりやすい症状
嘔吐を伴う頭痛の3つの病気
嘔吐を伴う頭痛は何科を受診する?