気象予報では寒気(かんき)と音読みをして冬の暴風雪の原因ともなり、それこそ頭痛の種にもなりますが、ここでは 寒気 (さむけ)と訓読みします。 頭痛 に伴うひとつの症状としてその意味を調べ、起こりやすい状況、病気について記してみました。
頭痛に寒気を伴う病気
寒気とは?
発熱の初期症状として表れる身体がゾクゾクする感じを寒気、あるいは悪寒とも言います。肝試しや、お化け屋敷などで背筋がゾクッとしたという表現、あるいは身震いするという言い回しも同じ意味になります。
寒気を感じるのは、発熱に伴い血液が頭部に集まって身体の体温が下がっているからです。そのため身体は震えるという運動によって体温を上げようとするのです。このような身体の震えを悪寒戦慄(おかんせんりつ)と言います。症状が強い場合は、しばらくの間高熱が続きます。
風邪とインフルエンザ
頭痛に寒気を伴う病気と言えば、まず風邪やインフルエンザが挙げられます。咳やくしゃみ、鼻水の症状の他に高熱を発し、寒気を感じることがあります。特にインフルエンザにかかると、関節の痛みと共に急激な発熱を伴い、ゾクゾクとした激しい悪寒がします。
風邪を引いたことを放置してこじらせてしまうと、細菌やウイルスが肺に侵入し肺炎を引き起こすこともあります。寒気を感じ、高熱が長く続きますので、呼吸困難におちいってしまうこともあります。
こじらせてしまうと肺炎になってしまうこともありますので、風邪だと甘く見ないで早期の対策および治療に努めることが大切です。
食中毒の場合
食中毒によって下痢や嘔吐の他に急激な発熱、寒気を伴うことがあります。カンピロバクター菌やサルモネラ菌、腸炎ビブリオ菌など細菌の種類によっても症状が異なります。
感染したことによって特に発熱、寒気の症状が著しいのはサルモネラ菌です。サルモネラ菌は鶏や卵などに生息しています。サルモネラ菌による食中毒症状は48時間以内の高熱と嘔吐、腹痛、そして水溶性の激しい下痢が挙げられます。
生の魚介類に生息する腸炎ビブリオ菌による食中毒症状はおよそ24時間以内に表れます。下腹部の痛みから、嘔吐、下痢、発熱といった症状が表れます。いずれも食べてから症状が出るまでの期間が短いので、要因となった食材を突き止めることはそう難しいことではありません。
これに対してカンピロバクター菌は潜伏期間が長く、原因を特定することが困難な場合もあります。2~7日後に発熱・頭痛・下痢・嘔吐などの症状が表れます。38℃以上の高熱が出るのが特徴的で、風邪と間違われることが多くあります。
これら食中毒の予防には、食材の衛生管理および料理人の衛生管理、調理時にしっかりと加熱することが大切です。また海水中に生息する腸炎ビブリオ菌は真水に弱いので、調理前に真水でしっかり洗いましょう。
その他の病気
冷え性の女性に多く見られる病気として腎盂腎炎(じんうじんえん)があります。腎盂、腎が細菌感染しておこる病気です。高熱に伴い寒気を感じることがあります。また嘔吐・下痢の他に排尿時の痛みや血尿、尿の濁りなどが症状として表れます。
結石により胆嚢(たんのう)が詰まり、細菌感染することで炎症を起こすことを胆嚢炎(たんのうえん)と言います。肋骨の辺りに激しい痛みを感じることが特徴です。高熱と共に寒気を感じ、吐き気・嘔吐といった症状が表れます。食生活が不安定な方や脂肪分を多く摂取される方は結石を作りやすいので注意が必要です。
盲腸炎は盲腸の先端にある虫垂に炎症が起こる病気です。急激な腹痛から微熱に伴い寒気を感じます。高血圧症でも頭痛・発熱に伴い寒気を感じることがあります。高血圧と診断されるのは最大血圧・最小血圧のどちらか一方でも基準を上回った場合です。
特に最小血圧が高めの場合には注意が必要です。頭痛・発熱の他にも耳鳴り、動悸・息切れといった症状が表れますが、特有の自覚症状というものはありません。けれども放っておくと脳卒中、心筋梗塞などの重大な疾患を招いてしまいます。定期的な血圧測定による早期発見に努め、対策をとることが必要です。
まとめ
頭痛に寒気を伴う病気
寒気とは?
風邪とインフルエンザ
食中毒の場合
その他の病気