歯が痛くておまけに頭痛もしてきているのか、頭痛が気になって神経質になり歯痛を起こしているのか、何が何だかわからないということはありませんか。原因もなく 頭痛 や 歯痛 が発生するということはまずありませんから、気を鎮めて冷静になり治療の選択を見極めましょう。
同時発生?歯痛と頭痛の相関性
顔の下半分に原因
いちばん多い原因はなんといっても「虫歯」です。以前にも虫歯になったことのある方は「前回は頭痛に苦しんだりしなかった」と経験則を持ち出さずに「前回は前回」、「今回は今回」と頭をやわらかくしましょう。虫歯にもいろいろありますし、位置や規模によっても症状は千差万別です。
歯と頭の神経はつながっていますから、歯の神経が露出すればその刺激によって響くような頭痛が起こります。歯医者さんを敬遠せずに今すぐ訪れれば万事解決です。
次に「歯の化膿」です。虫歯よりもガマンするのがつらいかもしれません。化膿した箇所から歯や歯内に細菌や雑菌が侵入すると、何ともいえない痛みに悩まされます。虫歯を放置することでも発症しやすくなります。
化膿しているかどうかは鏡で確認するなり舌で触れてみるなりでわかると思います。歯医者さんか口腔外科へ行かない限りは頭痛もおさまりません。虫歯と異なり即効性の痛み止めがありませんが、1週間ほどで頭痛から改善していきます。
最後は「顎関節症」です。顎関節症でも歯痛や頭痛のない方あるいは気にならない方も多いようです。顎関節は下顎と頭蓋骨をつなげているので、お顔全体に違和感があるケースもみられます。
命に別状はありませんが、頭痛がつらい場合は口腔外科や歯医者さんで治療します。マウスピースによる治療は歯の矯正と同じかそれ以上の根気が必要になります。
ガマンがむずかしい症状
慢性的な偏頭痛を日々ガマンしている方々は多いことでしょう。しかしガマンには限度というものがあります。
「群発頭痛」もその一つです。女性よりも男性の患者さんが多いのが特徴で、あまりの頭痛に頭を割りたくなるような衝動に駆られることもあるようです。歯痛のほかに片側の目が充血して涙が止まらなかったり、目の奥に痛みを感じたり鼻水も出てきます。
通常の市販の鎮痛剤はほとんど効果がありません。アレルギーや花粉症と勘違いしてそちらのお薬を服用すると、さらに悪化してしまう危険もありますので耳鼻科や眼科でみてもらってください。歯医者さんでは治りません。
また「副鼻腔炎」の疑いもあります。副鼻腔とは鼻の奥にある空洞で、その周辺が炎症すると膿が溜まり発症します。蓄膿症といったほうが耳覚えがあるかもしれません。鼻の奥は上にも横にも広がっています。したがって副鼻腔はおでこと頬のあたりです。
歯痛、頭痛、鼻づまり、鼻水があるけれども頭痛の症状が軽く、虫歯もないのであれば可能性は十分あります。治療すれば治りますので、症状の軽いうちに耳鼻科へ行ったほうが楽です。症状が進行すると鼻を切開する手術になることもあります。
今すぐできる応急対処法
どうしてもすぐに病院へ行くことができないときや、夜間などに試していただきたい対策をご紹介します。
一つは古典的ですが「冷やす」ことです。頭痛や歯痛の患部をほどよく冷やします。氷水でなくともふつうの水道水で濡らしたタオルを当ててみます。痛みが少し和らぐこともあれば、全く効果がないこともあります。
二つめは「痛み止め」です。市販の痛み止めも服用しないよりはいくぶん効果があることもあります。頭痛と歯痛の痛み止めを何種類も一度に服用するのは危険です。また量は必ず守りましょう。使用上の注意に著しく反するのは、自らの首を絞めることになります。
その後で病院へ行ったときにも叱られます。「医者も薬屋も商売だから信用できない」という考え方もありますが、基本的にはルールを守るものはルールに守られるという姿勢が安全です。
まとめ
同時発生?歯痛と頭痛の相関性は
顔の下半分に原因
ガマンがむずかしい症状
今すぐできる応急対処法