圧迫骨折 をしてしまったら、まずは安静に過ごさなくてはなりません。しかし安静にしていればいつかは痛みが治まり、いきなり元通りにスタスタと歩けるようになることはありませんから、 リハビリ の開始時期を逃さないようにしなくてはなりません。ゴールは必ずあるのですから、頑張りましょう。
急がば回れ!圧迫骨折のリハビリ方法
日常のストレスを減らす
圧迫骨折は働き盛りの方も発症しますが、ご高齢の女性の方がより多く発症します。そのため入院をして安静に過ごさざるを得ない環境を用意します。病院というのは慣れるまでは緊張で疲れることもあるかもしれませんが、一度慣れると楽園のような温室です。
ましてや吐息に苦しむような疾患ではなく、圧迫骨折であればふだんの環境よりも快適さを覚える患者さんも多いことでしょう。この万全のサポート環境のなかでリハビリを始めて、ご自宅に介助できるご家族がいらっしゃる場合はやがては退院してリハビリ通いをすることになります。
始めのうちは患者さんご本人も周囲の皆さんも恐る恐る慎重に、リハビリに臨みます。その段階では痛みが徐々に治まっていると前向きな気持ちになれていたのに、骨折前と同じ生活の運動量の段階に入るとスランプに陥るケースがみられます。
ご自宅や職場は病院のように穏やかではないこともありますから、ストレスで痛みが増すこともあります。この避けて通れないストレスと上手く折り合いをつけられるかどうかも重要です。
リハビリは病院が全てではない
特別なアスリートの方でもない限り、病院でのリハビリ時間は休憩しながら1~3時間ほどです。残りの時間を何もせずに安静にしているのはもったいないことです。息切れするほど頑張る必要はありませんが、簡単に取り組めるものをご紹介します。
①座っても痛くなくバランスのとれるところで両膝を一緒に抱え込みます。お顔を膝に近づけるようにしてください。腰が引き伸ばされて気持ちが良いはずです。
②お腹の重い方には少しむずかしいかもしれませんが、仰向けに横になります。膝を立てて、お尻を少し浮かせます。背筋を強化することが目的ですが、かえって痛みが強くなったという方はただちに中止してください。
③もともとからだの硬い方には向きません。片方の膝を抱え込みます。膝関節と股関節をできるだけ曲げます。理想としてはかかとがお尻につくとベストですが、無理はせずにもう片方の膝も行います。
①~③それぞれ1回10~15秒ほどキープし、1セット3~5回、1日3セットも行えば十分です。毎日続ければ、腰の可動域が少しずつ広がっていくのを実感できます。
痛みをガマンする限度
どの程度の痛みまでガマンできるかは、患者さんそれぞれです。ですが、ほんの少しの痛みにも怯えて安静にしていると後悔します。
今日は痛みが強い→動かない→翌日もイマイチ→動かない→腰部の筋肉が凝り固まる。からだ全体の筋力、肺活量も低下する→3日ぶりくらいに動いてみる→痛い→動かない、という負のループに陥ります。
したがって、痛みがある日もない日も、少しで良いので動き続けることが大切です。ふだん運動習慣のない方にはつらいかもしれませんが、半年~1年間は継続的な運動が必要です。
ご自宅ではどうしても怠けてしまうという方は、ウォーキングでなくともお散歩に出ると良いでしょう。外に出れば、行ってみたいところの一つや二つはあるはずです。そこまで歩いていけば、自信にもなりますし気分転換にもなります。
1年経ったら、パッタリと運動をやめるのでは元の木阿弥です。毎日に越したことはありませんが、義務感からストレスになってもいけませんので、最低週2日などと柔軟に決めて哺乳類に最低限必要な運動をとにかく続けることです。
まとめ
急がば回れ!圧迫骨折のリハビリ方法
日常のストレスを減らす
リハビリは病院が全てではない
痛みをガマンする限度