毎日これ以上ないほど疲れているのに、なかなか寝つけなかったりあるいはいくら寝てもスッキリ目覚めることができないのは 副交感神経 のはたらきが低下している可能性があります。
神経のはたらきを 高める 方法は薬物治療以外にも、ご自宅でご自身の心がけ次第でいくらでもオリジナルメニューをつくることができます。
副交感神経を高めると生まれ変われる!!
からだを動かす
副交感神経は自律神経の一つです。食事や睡眠中にはたらく副交感神経と昼間の活発な活動をサポートする交感神経があります。
副交感神経のはたらきが弱まるとリラックスしたくても緊張状態が優位になってしまい、そのバランスが長期間続くととても健康とは言い難い心身になってしまいます。バランスを正常に戻す最も気軽な方法は、からだを動かすことです。
仕事の合間に肩や首を回すと少し気分転換になるように、その延長でもう少し動かしてみましょう。朝起きたら、白湯を一杯飲んでラジオ体操をすると必ずや良い気分になります。特にふだん滅多にしない跳び跳ねる動作は神経にはとても良い効果があります。
目を閉じて無心で跳ぶと視神経の疲れもとれやすくなります。お風呂上がりにも同様にできると理想的です。疲労困ぱいですと5分でも長く寝ていたいと思うかもしれませんが、質の良い睡眠は長さではありません。疲れを押してでもからだを動かすべきなのです。
入浴と睡眠の質の向上
お風呂に入る時間があったらさっさと休みたい、湯船に浸かっていたらそのまま朝まで寝てしまうかもしれないという方々はご無理をなさる必要はありません。しかし入浴はからだにも副交感神経にも天国な時間です。10分でも湯船に浸かればストレスも多少は減ります。
季節を問わず空調の効いた部屋にいると汗をかくこともなく、体温調整機能が衰えています。必要に迫られればまた調整機能がはたらいてくれるというほど上手くはできておらず、体調を崩すことになります。
お風呂で汗をかけば体温調整機能を鍛えることができるのです。熱々ではなく40度以下のぬるま湯にゆっくり入りましょう。寒いときはタオルなどを羽織って、やせ我慢して入ってもストレスが発生するだけですから加減してください。
入浴後は就寝時間になりますが、デジタル機器とはできる限りふれ合わないことがいちばんです。ブルーライトは睡眠障害の一因となりますし、せっかくお風呂でリラックスできたのが目が冴えてしまい交感神経が優位になり水の泡です。
ご自宅に仕事を持ち帰ったりいろいろ思うように行かないことは多々あるでしょうが、帰宅したら軽くシャワーをして仕事をし、その後でもう一度湯船に浸かるというような工夫をしてみてください。
胃腸の負担を減らすこと
食生活の嗜好が食べ物から飲み物まで塩分、脂質、糖質を多く含むものが大好きという方は副交感神経にもやさしくない生活をされています。
お菓子や揚げ物を食べてはいけないということはありませんが、1、2日おきにして代わりに果物やお刺身、おひたし、おから、納豆、ひじきなどを摂取すると就寝前の胃もたれ具合、起床時の体調が全然違ってきます。
ビタミン、食物繊維、タンパク質、ミネラルなど一般的に「良い」とされているものは100%ではありませんが「からだに良い」のです。味付けがうすいとか物足りないと感じるかもしれませんが、慣れてくると香りと美味しさがわかるようになります。
長続きすれば、ときどきお菓子や揚げ物を口にすると軽く口内炎になることもあるでしょう。糖質、脂質、塩分はからだにとって少量で足りる栄養素です。体外に排出されにくく、ち蓄積されて余分な負担となります。
りんごを食べ過ぎてもさほど悪影響はありませんが、トンカツの食べ過ぎはからだも副交感神経も疲れます。できるだけ素材のまま食べるほうがからだの負担は軽いのです。
以上のように運動をしてお風呂に入って十分な睡眠をとり、食事にも気をつけているが一向に体調が改善されない場合は治療の必要な病気の疑いが高まりますので、「このままの体調がふつうなのだ」と納得せずに一度病院へ行ってみることをおすすめいたします。
まとめ
副交感神経を高めると生まれ変わる!!
からだを動かす
入浴と睡眠の質の向上
胃腸の負担を減らすこと