パンプス を履くと 外反母趾 になるのでしょうか?あるいはなりやすいのでしょうか?確かに一般的に認識されているパンプスという履物は窮屈そうに見えます。そもそもパンプスとはどのような履物のことを指すのでしょうか?外反母趾との関係と併せてご案内します。
パンプスを履くと外反母趾になる?
パンプスとハイヒールとミュール
パンプスとは、足の甲の部分が大きく開いて足先とかかとの部分だけが覆われている履物のことを言います。このうちヒールの高さが7センチ以上のものをハイヒールと言います。
ミュールとは、足先と足の甲の部分が覆われて、かかとの部分が覆われていないサンダルのような形の履物のことを言います。
それぞれに歴史は古く、16世紀にフランスの貴族の間で正装用の履物として流行りました。もともとは男女ともに履いていたのですが、時代を経て女性用の履物として定着していったようです。
パンプスとは、靴の種類の名称です。ハイヒールとはかかとの高さが7センチ以上の靴のことを言います。したがってかかとの高さが7センチ以上のパンプスをハイヒールと呼んでも差し支えありません。
かかとの高さが7センチ未満の靴は、ミドルヒール、ローヒール、ウェッジヒール、フラットヒールという呼称があります。
さらにハイヒールにおいて、さらにゴージャスに魅せようと足先と甲の部分だけを覆い、かかとを露出したものがミュールなのです。より美しく魅せたいという人間の欲求のために、靴は極限まで進化しました。そしてその代償として、外反母趾という症状が付きまとうようにもなったのです。
日本人と外反母趾
日本人が靴という履物を履きだしたのは19世紀の後半に入ってからです。それまでは日本人は草履、下駄、足袋といった比較的足の自由の効く開放的な履物を履いていたと言えます。
良くも悪くも江戸時代の長い鎖国から解放された日本人は、欧米から入って来た目新しい文化に飛びつきました。靴という履物に対して150年程度の歴史しか持っていません。ですから日本においては、外反母趾という病気への認識がまだまだ不足しています。
なぜなら欧米では外反母趾をれっきとした病気として扱い、専門的な治療設備が整っているにもかかわらず、日本では視力低下や筋力低下と同等の、ひとつの症状としての扱いにしかならないからです。
したがって外反母趾に対する認識が浅く、その症状をただの足指の変形として軽くみてしまうことも少なくありません。
外反母趾を引き起こす要因
外反母趾とは、足の親指が外側、つまり足の小指側へと、くの字に曲がってしまう病気です。ここではあえて病気とさせていただきます。
その要因は、遺伝性の部分、足の変形、偏平足や横広の足、親指が人差し指より長いエジプト型の足などさまざまです。そしてそれらの要因を、より刺激してしまうのが窮屈な履物と不安定な歩行姿勢なのです。
パンプスと外反母趾の関係
あのシンデレラ姫のように、ご自分にピッタリの靴というのはなかなか、みつけられないものです。足の形というのは千差万別、願わくばオーダーメイドでピッタリの靴をしつらえたいものです。しかしながら足の形も日々変わり、朝と夕でも変わっていたりします。
またオーダーメイドは高価でもあります。市販の靴の中で、より美しくお洒落で、なおかつご自分の足に合う履物を探していくというのは、ごく一般的なことです。パンプスやミュールが必ずしも外反母趾を引き起こすとは限りません。
しかしながら足への圧迫感は、他の履物よりはるかに強いことでしょう。親指の付け根の内側の突出部が靴に当たり、赤く腫れていくことを皮下滑液包炎と言います。この時点で痛みを感じます。放っておくと外反母趾になります。早急な対処、治療が必要になります。
もはやパンプスという履物は、男性のネクタイと同様に、女性にとっての正装用の履物として、あるいはお洒落の必須アイテムとして欠かせないものになっています。
履物というのは、24時間常に履いているわけではありません。履いていない時間もあるはずです。履いていない時間をできるだけ長く、そして足指のマッサージなどを欠かさないようにすることは外反母趾予防の有効な対策です。
まとめ
パンプスを履くと外反母趾になる?
パンプスとハイヒールとミュール
日本人と外反母趾
外反母趾を引き起こす要因
パンプスと外反母趾の関係