皆さんは、例えば歩きすぎて疲れたときに膝が痛くなると、お風呂でマッサージをして一晩休めば徐々に回復するだろうとお考えになるでしょうか。ところが一向に治るどころかますます痛みが悪化してきたという場合は、膝痛ではなく 半月板損傷 の可能性が高くなります。
歩く以外何もしていないという方でも発症します。 原因 をみていきましょう。
この膝の痛みは半月板損傷?原因は?
半月板が損傷するとは?
ときどき勘違いされている方がいらっしゃいますが、半月板とは膝のお皿のことではありません。この部分が損傷したら痛いどころの話ではなくなります。
半月板は膝関節の内側と外側の隙間にあります。繊維軟骨と呼ばれる弾力性のある軟骨でできています。三日月型をしていて、クッションの役目をしています。そこにあるべきクッションがクッションの形状を保っていなかったらどんなに負担になるか、想像してみてください。
関節が擦れあって大変な痛みを生じます。普段は意識していませんが、関節の安全性を高めてくれています。また、半月板そのものは軟骨ですから血管や神経などは通っていません。つまるところ痛みを発しているのは半月板ではないということを覚えておいてください。
アスリート系の人がなるもの?
スポーツを頑張っていない方でも発症します。いちばん多いのは合併症や二次障がいです。膝の靭帯を損傷すると、ほぼ同時に半月板を損傷するケースが一般的です。
そしてもう一つは「加齢」です。どなたにも等しく訪れるのが老化というものです。外見的な老いばかりを気にしがちですが、身体内部も衰えは日々進行しています。
とくに膝の関節は生きている限り毎日動かし使われているので、消耗されない日はありません。消耗というのは言い換えれば「摩擦」です。布切れでも摩擦をし続けるといつかは穴が空きます。それと同じように半月板も損傷(切れる)するのです。
ですからスポーツに打ち込んでいる方々は、発症の確率が上がります。テニスやサッカー、バスケ、バレーボールなどの球技はジャンプの着地時や転倒したときは要注意です。膝や足首などに負担をかけない着地や転倒方法をご自分なりに身につけておくといくらか予防につながります。
マラソンや徒競走も同様ですが、意外と忘れがちなのが「平泳ぎ」です。関節を思い切り限界まで曲げ伸ばし、その繰り返しですから相当な負荷がかかります。平泳ぎは得意な方にはとても楽な泳法ですから、海水浴などで遠泳を楽しむ方も多いでしょう。
日頃はプールなどへ通わず、一年のワンシーズンのみの機会だとしたらとても危険です。冷えることも良くありませんから、海水浴中に発症することも大いにあります。
ふつうの膝痛との違い
まず、三角座り(体育座り)や正座が痛くてできません。膝に良いとされるグルコサミンを飲んで屈伸運動することもむずかしいでしょう。また寝ている間はからだも休まっているはずなのに、朝一番からずっと膝に重苦しい痛みがあります。
そして膝をひねっただけで引き裂かれたような激痛が走ります。さらに階段の上り下りもつらい苦行になります。整形外科へお邪魔すると、レントゲンでは何も映らず「骨に異常はありません」といわれてしまいますが、MRI検査をしてようやく「半月板損傷」と判明します。
これを機会に、ご自身の普段のからだの動かし方、姿勢などを意識して振り返ってみてはいかがでしょうか。どんなに一流の素晴らしいアスリートでさえ、完璧な均等のとれた身体ではありません。
比較的楽な、怠惰な日常生活を送っている一般人はなおさら、筋肉のバランスは偏っています。硬くなった筋肉のバランスを整えるには、休みの日にからだに良いことをするだけでは追いつきません。毎日、血流と筋肉、関節を意識して生活を送らなくてはならないのです。
まとめ
この膝の痛みは半月板損傷?原因は?
半月板が損傷するとは?
アスリート系の人がなるもの?
ふつうの膝痛との違い