半月板損傷 は受傷原因がさまざまなため、それにより症状も一つではありません。半月板の断裂の形によっても 症状 は変わってきますが、通常は膝関節に痛みがあり、そのほかにも関節可動域の制限、膝関節水腫、大腿部の筋委縮が見られます。
スポーツ時に膝に大きな衝撃を受けた後や、膝をひねってしまったあとにこのような症状があらわれた際には半月板損傷を疑います。
半月板損傷のさまざまな症状と対処法
半月板とは?
大腿骨顆部と脛骨プラトーの間に存在するC型をした繊維軟骨のことをいいます。半月板は膝関節において、荷重と安定性という重要な役割を担っています。この半月板は外傷や先天的な形状、加齢に伴う変形などが原因となり損傷します。
半月板に対して軸圧と捻る力が加わることによって損傷されることが多いです。
自覚症状
膝の半月板を損傷すると、いくつかの自覚症状がみられることがあります。ただ、ほかの怪我などと同じ場合もあり、さらに必ずしもこの症状が当てはまるとは限らないので、あくまでも参考としてみてください。
主な自覚症状は、動きの中で見られるものは膝を曲げたり伸ばしたりするときに音が鳴る、膝を伸ばした時に激痛が走る、膝の可動域に制限がかかるなどがあります。そのほかには膝の関節内に内出血が見られたり水が溜まったりする場合もあります。
半月板損傷の種類
半月板の損傷例にはいくつか種類があります。半月板の単独損傷では斜断裂や横断裂があります。また、半月板の損傷は靭帯の損傷と合併して起きることもあります。
特に前十字靭帯の損傷で起きることが多いといわれており、靭帯不全と重ねて起きる半月板の損傷では縦断裂やバケツ柄断裂が生じやすいといわれています。
斜断裂、横断裂、縦断裂の症状
これらの断裂形態での症状は膝関節の痛みや可動域の制限、膝関節に水が溜まるなどの自覚症状に加え太ももの筋肉が縮こまってしまうこともあります。
バケツ柄断裂の症状
半月板がバケツ柄に断裂すると、そのほかの断裂形態にみられる症状の他にも膝が完全に伸ばせなくなるlookingという現象があらわれます。このlookingという現象は、傷ついて裂けてしまった半月板が関節にはさまってしまうことにより起こる症状です。
また、関節裂隙に圧痛が感じられますがこの症状は必ずしも特異的ではないといわれています。
半月板損傷の症状に対しての応急処置
基本的な対応としては、RICE処置を行います。患部を心臓よりも高く上げ、圧迫をしながら氷などで冷やします。痛みがある場合には極力、運動を控えることをおすすめします。
症状に対しての治療方法
半月板損傷の症状に対しての治療方法は保存方法と外科的手術の2通りがあげられます。それぞれの治療で目的が異なり、保存療法では疼痛のコントロールや筋委縮を起こしてしまっている太ももの筋肉のケアとトレーニングを目的として行います。
外科的手術では、損傷した半月板を治癒させることや、症状の原因となっている損傷した半月板の摘出を目的とし行います。
ただし、外科的手術を行う際に気を付けたいことは、半月板を摘出した後です。その場では痛みが改善されますが、膝のクッション材である半月板を摘出してしまっているため、膝の軟骨が少しずつすり減っていってしまう可能性が高くなります。
そのため、痛みを早く取り除きたいという安易な考えのみで半月板を摘出することはおすすめできません。治療法に関しては、医師やご家族の方としっかり話し合って決めることをおすすめします。
まとめ
半月板損傷のさまざまな症状と対処法
半月板とは?
自覚症状
半月板損傷の種類
斜断裂、横断裂、縦断裂の症状
バケツ柄断裂の症状
半月板損傷の症状に対しての応急処置
症状に対しての治療方法