整形外科に行き、 変形性膝関節症 と診断されると「膝の筋肉を鍛えてください」と言われてきれいなパンフレットを渡されます。開くと大腿四頭筋の鍛え方などが詳細に記載されています。これらをご自宅で全て頑張る方は少数派でしょう。自分のための リハビリ とはいえ、苦痛やストレスは最小限に抑えるべきです。
今回はそんな「ながらリハビリ」をご紹介いたします。
変形性膝関節症はリハビリが肝心!!
家でのんびり、じっくり取り組む
膝が痛いとなるとグルコサミンを飲んで安静にしていようと考える方もいらっしゃるかもしれませんが、グルコサミンを飲んで「運動をする」のが基本です。運動療法は、きちんと続ければ必ず効果が出ます。特に初期~中程度の症状には効き目があります。
毎日地道にコツコツが苦手な方には投げ出したくなることもあるでしょう。リハビリを頑張っても子どもならともかく大人の場合、褒められることは滅多にありません。
ですが、膝が楽になれば現状よりは生活が楽しくなることは間違いありません。勉強や仕事とは異なり、からだの状態やリハビリの進捗状況は本当のところ本人にしかわかりません。自分のために頑張ると意気込みすぎず、できることから始めましょう。
初歩的なリハビリの一つは、1.立ったまま足を肩幅に開きます。2.ゆっくり膝を曲げられるところまで曲げてしゃがみます。無理をするとかえって症状が悪化します。3.ゆっくりと元の姿勢に戻ります。4.1~3の動作を3回ほど繰り返します。
これを例えば、毎回の食事前に1回、間食の前に1回、寝る前に1回などと決めて取り組むと良いでしょう。ガチガチにスケジュールを組むのも挫折の元ですが、ユルすぎても頓挫の原因になります。ご自身の性格を見極めて、良い方法を考えてください。
リラックスタイムも有効活用
ご自宅でリラックスといえばやはりお風呂ではないでしょうか。お風呂で読書やテレビを観るのが楽しみという方には大儀に感じるかもしれませんが、入浴中は膝関節の筋肉を鍛える絶好のチャンスです。
足裏から太ももに向かってマッサージするだけでも気持ちが良いものですが、もう少し負荷のある動作をしてみましょう。
1.胸の下くらいまで湯船に浸かり、両足を伸ばして座ります。一般的な家庭風呂では足が完全に伸ばせることはなかなかないでしょうし、膝が曲がってもOKです。
2.両足で、浴槽の壁を押しながら10数えてください。このとき上半身が滑って溺れないように注意してください。自宅のお風呂で溺死するケースは決して珍しくありません。
3.ゆっくりと膝と足の力を抜いてください。のぼせると危険ですから、最初は10回くらい、慣れてきたら30回くらい行うと良いでしょう。
最後の仕上げ。上級者向きのもの
ダイエット方法にもとりあげられる「エア自転車こぎ」は、ちゃんとこげばかなりの運動量です。
敷布団などのやわらかいところ(やわらかすぎないところ)に仰向けになり、足を上げて腕も上げてエアハンドルの体勢で足をこぎます。足を小さくではなくゆっくり大きくこぐようにします。200回くらいはがんばりましょう。
また、近所の公営プールなどへ出かけて水中ウォーキングを楽しみましょう。足全体の筋肉を鍛えることができます。水中では浮力がかかるので、膝にかかる負担が大幅に減少します。できるだけ大幅で腕も前後に大きく振って威勢良くズンズンと進みましょう。
時間を決めるか、プールを何往復するか決めて取り組むと気軽になれます。いかがでしたでしょうか。「頑張る」ことと「無理をする」ことは似て非なるものです。変形性膝関節症の症状は個人差が大きいですから、ご心配であれば医師に相談しながら運動の内容や頻度を決めると良いでしょう。
まとめ
変形性膝関節症はリハビリが肝心!!
家でのんびり、じっくり取り組む
リラックスタイムも有効活用
最後の仕上げ。上級者向きのもの