原因が思い付かないものの、ふとした時に膝に痛みを感じる人は多いのではないでしょうか。ケガ以外での 膝痛 の原因として最も発症する頻度が高い病気は変形性膝関節症が挙げられます。中高年から高齢者に多い病気ですが、若年層でも起こりうるため油断は禁物なのです。
その膝痛、変形性膝関節症の前兆かもしれません
変形性膝関節症の症状
変形性膝関節症の症状は主に膝痛と可動域制限、変形が挙げられます。
膝痛は膝周囲のあらゆる部位に発生する可能性がありますが、頻度が高い部位は膝の内側です。次いで膝蓋骨の下に発生する頻度が高いとされています。
膝痛の種類も多様で、鋭い痛みを感じる場合もあれば痛みは少ないものの膝の圧迫感や倦怠感が現れる場合もあります。膝関節は形状に個人差があるため、膝痛の症状も多様となるのです。
可動域制限は変形性膝関節症が進行した場合に発生し、膝の曲げ伸ばしが不自由に感じるようになります。変形性膝関節症の進行度合いにより制限される度合いも異なりますが、多くの場合、正座が膝痛の影響により困難になるとされています。
変形は膝関節がO脚状に変形するものとX脚状に変形するものが主であり、より頻度が高いのはO脚状の変形です。
膝痛、可動域制限、変形のうち可動域制限と変形は変形性膝関節症に移行した場合に出現しますが、膝痛は変形性膝関節症の前兆としても出現します。そのため、原因の見当がつかない膝痛は変形性膝関節症の前段階を疑い注意する必要があるのです。
変形性膝関節症は若年層でも注意が必要?
変形性膝関節症は一般的には中高年層に最も多く、若年層では変形性膝関節症に至るケースは稀です。しかし変形性膝関節症を発症する原因となる膝関節のダメージは少年期からケガ等により蓄積されている場合があります。
関節は一般的に再生する力が乏しく、少々のダメージは全く治癒されない場合もあり、徐々に関節にダメージが蓄積されていきます。
そして、時間の経過に伴う体重の大幅な増加や筋力の低下、姿勢の変化による膝関節への負担割合の増加や負担の掛かる部位の変化など様々な要因により、膝に溜まったダメージが膝痛を引き起こすのです。
膝痛から変形性膝関節症に移行させないためには
変形性膝関節症を防止する手段として効果的なものに膝周囲のトレーニングと歩行動作の改善が挙げられます。
膝周囲のトレーニングは大腿四頭筋を主に鍛えるようなものがお勧めです。大腿四頭筋は膝関節の安定性に関与する筋肉で、トレーニングすることにより膝への負担を軽減することができます。
ただし、大腿四頭筋の筋力トレーニングは膝痛が出現しているときに過度に行うと症状が悪化する場合もあるため注意が必要です。膝痛が悪化した場合にはトレーニングを一旦中止し、痛みが沈静したら運動量を調節して行うことを心がけましょう。
歩行は膝への負担に大きく関与する動作です。この動作に問題があると膝への負担の軽減が十分に行われず、将来の変形性膝関節症の発症リスクを高める原因となります。
歩行の改善で最も注意を払わなければいけない点は、足を前に出すときです。足を前に出す時には膝を完全に伸ばし踵から着地することを心がけなければなりません。
膝を伸ばして踵から着地することにより、地面から伝わる衝撃が足全体で受け止めることができ、膝への負担を十分に軽減することができます。
膝を曲げて着地してしまうと衝撃が股関節まで伝わらず、膝や足関節に多くの負担を掛ける原因となってしまうのです。
膝痛を感じた場合でもただちに変形性膝関節症に移行するわけではありません。そのため変形性膝関節症への移行を防止する手段を理解し早期に実行することが大切となります。
まとめ
その膝痛、変形性膝関節症の前兆かもしれません
変形性膝関節症の症状
変形性膝関節症は若年層でも注意が必要?
膝痛から変形性膝関節症に移行させないためには