運動不足やデスクワーク、家事などによって引き起こされる肩こりですが、その原因の1つとしてストレスが肩こりを招く場合もあります。
このストレスと肩こりの関係には自律神経が重要な役割を持っています。 ストレス による 肩こり の解消にはどうすればいいのでしょうか。
ストレスが肩こりを引き起こす。自律神経の影響とは
自律神経とは
自律神経は交感神経と副交感神経の2種類からなり、私たちの健康状態と密接に関連しています。交感神経は日中の活動を司り、運動時や興奮している時や緊張している時などに優位となり、ストレスによる影響を受けます。
一方、副交感神経は安静を司り、休息時や睡眠時に優位となり、リラックスしている時に活性化します。私たちの身体はこの交感神経と副交感神経がバランスよく働くことで、健康的な活動と安静を作っています。
自律神経と肩こり
しかし、普段の日常生活においてストレスを抱えている人は、本来身体を休める時も副交感神経ではなく、交感神経が活動してしまいます。安静時にも交感神経が活性化してしまうことで、身体や筋肉の疲れを十分に回復させることができず、筋肉はむしろ硬く緊張してしまいます。
さらに血管が収縮し、筋肉内の血流が滞ることで乳酸のような疲労物質の代謝も悪くなります。このように首周り、肩周辺の筋肉がこわばって緊張することで、肩こりが引き起こされます。一時的なストレスによるものであれば、ストレスの解消とともに肩こりも改善するでしょう。
しかし、普段から常に慢性的なストレスを感じていると、この筋肉がこわばった状態が長時間持続し、慢性的な肩こりへとつながります。また、過度なストレスが続くと、睡眠時にも副交感神経が高まることがなくなり、睡眠不足などにも陥ります。
ストレスの原因を取り除く
この肩こりの解消方法にはいくつかの方法があります。まず、根本の原因となっているストレスをなくすことです。仕事や人間関係など、ストレスの原因がはっきりしている場合にはそのストレスの理由をなくす方法を考えるのが良いでしょう。
慢性的なストレスによる自律神経の乱れは肩こりだけでなく、不眠や不安定な精神状態、さらには内臓疾患などの病気を引き起こすこともあります。
ストレスの原因を取り除くのが難しい場合
しかし、仕事や人間関係に起因するストレスは簡単に取り除けるものではありません。職場を変えるわけにはいかないし、人間関係の改善も難しい場合、その他の手段を考えましょう。まずオススメするのは軽い運動です。
ジョギングや体操などの軽めの運動はストレスの解消に非常に効果的です。さらに、運動は肩周りをはじめとした全身の筋肉をほぐしてくれます。筋肉内の血行も改善され、こりを解消させてくれます。運動する時間を作るのが難しい人は作業の合間に軽い体操を行ったり、毎日の通勤で階段を使ったりするだけでも、良いでしょう。
また、入浴は筋肉をほぐす効果に加えて、副交感神経を高めて自律神経のバランスを整えてくれます。しかし、熱すぎるお湯の温度や長湯は反対に交感神経を高めることになってしまい、逆効果です。目安は40~36℃くらいのお湯、特に自分が気持ちいいと感じる温度で15分前後の入浴が効果的でしょう。
入浴後には軽いストレッチやマッサージが効果的です。入浴後は筋肉が温められてほぐれているため、肩こり解消のためのストレッチも特に効果的になります。気持ちいいと感じる程度に筋肉を伸ばし、リラックスすることで副交感神経の活性化も促すことができます。
また、マッサージは直接的に筋肉をほぐしてくれます。ストレスによる肩こりの場合は、軽くさする程度のマッサージでリラックスを促すのがよいでしょう。そうすることで、交感神経を抑えて、筋肉の緊張が和らぎます。
まとめ
ストレスが肩こりを引き起こす。自律神経の影響とは
自律神経とは
自律神経と肩こり
ストレスの原因を取り除く
ストレスの原因を取り除くのが難しい場合