股関節の痛み は例えば強打して痛いというよりも、身に覚えのない痛みに気づいていつの間にか肩こりのように定着してしまったというような症状です。
歩き方にクセがあり、長年の股関節の負担があらわれてきたのか他に 原因 があるのか、セルフチェックでもある程度わかります。確認してみましょう。
放置してOK?股関節の痛みの原因は
長年放っておきがちなもの
いちばんわかりやすいのは、足の付け根あたりを触ってみてしこりや腫れがあるかどうかです。良性であれば痛みがないことも多いです。歩いているときや運動時に気づきます。骨折がきっかけで発見されることもあります。
「脂肪腫」は皮ふの下に脂肪組織が集まって腫瘍になったものです。大きさは10cm以下のものがほとんどです。皮ふの下にできますから見た目ではわかりにくいかもしれませんが、触ればしこりのようなものが確認できます。
足の付け根よりも首、肩、背中にできることが多いです。しこりの感触が怖くて触れないという場合は皮ふ科や形成外科などへ行きみてもらいましょう。
しこりではなく「粉瘤」(ふんりゅう)のこともあります。皮ふの老廃物などが皮ふの近くの袋状の組織に堆積しています。数cmから10cmくらいまでさまざまです。
足の付け根、顔、背中などにできて痛みがあり大きくなっていると手術が必要になります。除去手術は簡単で日帰りも可能です。痛みがなくてもその時点で皮ふ科や整形外科へ行くと、良い心がけだと医師に褒められることでしょう。
周りに1人はいる症状
「変形性股関節症」は股関節に不自然な負担をかけ続けることやケガによって発症のリスクが高まります。痛みの原因は軟骨がすり減っていることです。あるべきものがすり減れば痛みを生じるのは当然です。
初期の段階では足の付け根に痛みを覚えることがあります。リラックスしているご自宅の階段では大丈夫でも公共の階段は急かされる緊張感もあり痛みが増したり、久しぶりの長時間の歩行で痛みや腫れを感じたら要注意です。
筋肉痛の痛みとは異なることはわかると思いますので、整形外科や形成外科へ行くべきです。足が痛いだけで病院へ行くのは…、などと放置すると日常生活に支障が出てきます。立ったり起きたりするときや爪を切るとき、しゃがんだときなどに激痛に見舞われます。
40代以上の女性に多いため「これが更年期障害か」と勘違いされる方も多いようですが、全くの別物です。手術で金具を体内に取り付けるようなことになると一生その違和感と付き合わなくてはならなくなります。
病院へ行ってみたら足をひねっただけだった、というのもそれはそれで良いのですから、少しでも迷ったら受診したほうが楽です。
まさかのガンの可能性
股関節の痛みとガンはあまり関係ないようにみえますが、股関節はリンパ節が集中している大きな関節ですから「悪性リンパ腫」などの可能性は大いにあります。悪性リンパ腫とは血液のガンのことです。
からだの表面に近いリンパ組織からしこりが発生して初めて気づくことが多いようです。しこりに気がついても痛みがないのが初期のガンの特徴で、病院へ行く気にはなかなかならないのがむずかしいところです。
その他、体重の減少や全身の倦怠感などの症状がみられます。咳や熱のない風邪かなと町の内科へ行くと必要ない薬を処方されたり、悪性リンパ腫までたどり着くのに時間がかかってしまうと憤りをどこへぶつけて良いのかわからなくなってしまいます。
一度総合病院へ行き、しこりや腫れがあり倦怠感もあって動くのも大変なのだと説明すると良いでしょう。女性の方は産婦人科も知識の豊富な医師が多いですからお勧めです。悪性リンパ腫は不死の病ではありませんが、重篤であれば死亡するケースもあります。
長期の治療と入院となるとご自身も周囲も大変な負担になります。心配性過ぎるのも健康には良くないですが、健康を過信せずに気軽に健康診断のつもりで病院へ行くのも軽率な行為ではありませんので、早めに行くべきです。
まとめ
放置してOK?股関節の痛みの原因は
長年放っておきがちなもの
周りに1人はいる症状
まさかのガンの可能性