歩きにくいのは股関節の痛みのせいだと気づいてはいても、病院へ行くのをためらわれる方は多いことでしょう。しかし一度あらわれた 股関節の痛み が自然に治癒されることはほぼありません。
そこでおひとりで始められる ストレッチ をご紹介いたします。
股関節の痛みはストレッチで今すぐ解決!!
歩くのに苦労して初めて気づく
日常生活において股関節の大切さを実感することは滅多にありません。股関節に痛みを覚えて歩行がつらくなり、初めて正常な股関節のありがたみがわかるのです。歩くのがつらいといっても全く歩けないわけではなく、痛みに耐えながら何とか生活することはできます。
しかし痛みを軽減するために不自然な姿勢でいるのが習慣になってしまうと、姿勢が悪くなり神経や内臓を圧迫し体調は悪化の一途を辿ります。かといって安静にしていると筋肉が衰えてしまいます。
股関節は「腸腰筋」とよばれる筋肉によって動いています。腸腰筋は股関節から腰部上部までつながっている唯一無二の筋肉です。つまり衰えると歩くどころか立つことさえ困難になります。
ほかの筋肉は鍛錬を怠っても今すぐに困ることはないかもしれませんが、腸腰筋は急を要するのです。動けなくなる前に行動しましょう。
からだ全体を矯正する
からだはつながっていますから、腸腰筋を鍛えるには周辺の筋肉にも協力してもらうことが不可欠です。ストレッチはふつうの体型の方は今すぐ始められますが、肥満気味で三角座り(体育座り)もむずかしいというような方は、ダイエットからスタートです。
腸腰筋ストレッチは下半身を鍛えるところから始めます。①三角座りをして手を後方につきます。このとき足は肩幅より少し広めにします。②片方の膝を内側に倒すようにします。足は「く」の字になります。倒している側の骨盤が浮かないように、また筋を痛めないように気をつけます。
③10秒間ほどキープしたら元に戻って、反対側の足も同様に行います。左右3回ずつできれば良いですが、1回目で股関節に違和感を覚えた場合は中止してください。
次に、開脚のできる方向けのストレッチです。①座った姿勢でできる限り開脚します。②片方の足を折り曲げて、もう片方の伸ばした足の太ももの内側に足裏をつけます。
③伸び足側の手でつま先をつかみ、折り曲げ側の手を上に上げます。④上半身を伸び足側へゆっくり倒していき、つま先へ向かって手を伸ばします。⑤静止して10~20秒間キープしましょう。反対側も同様です。左右2~3回ずつ頑張りましょう。
立ち姿勢でのストレッチができそうな場合は、①姿勢よく立ち、片足を90度に上げて前方に足を踏み出します。②前足を90度まで曲げて体重を乗せます。アキレス腱伸ばしのような姿勢になります。後ろ足の伸びを意識しながら、10秒間ほど前足に負荷をかけます。反対の足も同様です。
膝が悪い方はやめたほうが良いでしょう。
股関節をしなやかに
股関節を痛める方の多くは長時間座り仕事をしていたり、癖のある立ち方で立ち仕事をしているようです。つまりほとんどの人々に発症のリスクがあるのです。股関節やお尻のコリをとるストレッチをお風呂上がりにでも行うと効果的です。
①仰向けに横になり、左足を右膝の下に入れます。②左膝を軽く振り子のように上下に立てたり、倒したりします。すべての動作を合わせて10回くらいになったらこれで1セットとし、反対側も同様に行います。
左右2、3セットずつで十分です。股関節を柔軟にするには足を開かないことには始まりません。
①背筋を伸ばして立ち、両足を肩幅よりも広く開きます。②つま先を外へ向けながら、ゆっくり腰を落としていきます。おすもうさんのような姿勢になります。
③できれば膝が90度になるまで落とします。できなければ膝が悲鳴をあげないところところまで落とします。④腰を落としたままでからだの重心を片側へずらします。⑤5~10秒間ほどキープします。反対側も同様です。左右2回ずつ行い、続ければ足腰も鍛えられます。
まとめ
股関節の痛みはストレッチで今すぐ解決!!
歩くのに苦労して初めて気づく
からだ全体を矯正する
股関節をしなやかに