皆さんはふだん、ひざや背骨を痛めないように気をつけることはあっても 股関節痛 にならないようにと意識されていらっしゃる方は少ないのではないでしょうか。股関節の痛みを感じるようになった頃には、背骨のような大きな骨を痛めるよりも全身が歪んでいるということになります。
歩くのがつらくなる前に ストレッチ などに取り組み、 痛み と別れて快適な毎日を取り戻しましょう。
股関節痛の痛みを緩和するストレッチ
原因と症状
股関節は、上半身と下半身をつなぐ可動域の広い大切な関節です。大腿骨と骨盤をつないでいます。しかしながら、機微な部位のため無意識に負担をかけていることが多いのです。太ももの付け根周辺が何となく痛いなと感じたら、それは骨盤が歪んでいる証拠です。
原因としては、まず姿勢の悪さが考えられます。歩き方や立ち方、座り方に癖があり、徐々に歪んでいくのです。ほかにも、怪我の後遺症でたとえば片足をかばい続けたためにバランスを崩したり、リウマチや骨折などの病気や怪我によってやむなく発症するケースもあります。
この状態のまま我慢して生活していると、転びやすくなったり、X脚やO脚の原因にもなります。初期の段階では、立ち上がりや歩き始めに足の付け根に痛みを感じ、進行すると痛みが強くなります。
股関節にお水が溜まって腫れたりすると余計に外出が億劫になります。痛みが持続的に起こったり、夜間痛に悩まされると睡眠不足でうつにもなりかねません。近い位置にありますから、そのうち腰痛の症状も出てくるケースが多いようです。
立位でのストレッチ
立っているのがつらい状態の方は、ご無理をなさらないでください。
①真っ直ぐに立った状態で、片足を90度(直角)まで上げます。両手を伸ばして肩と同じ高さにキープします。この状態で10~30秒キープします。次に、反対側の足にチェンジします。両足とも5回ずつ行ってみましょう。目を閉じて行えるようになると良い運動にもなります。
②直立の状態から両足を少しずつ外側へ向かって開いていきます。もう限界だというところでストップし、20~30秒ほどキープしてください。こちらも5回ほど頑張ってみましょう。
③スクワットを筋肉の動きを意識しながら10回ほどゆっくりと行います。
①~③を毎日続けることができれば、効果があります。
仰向けでのストレッチ
①仰向けに横になってひざを直角に立てます。お尻とお腹を上げます。その状態を10秒ほどキープします。腹筋の弱い方にはむずかしいかもしれませんが、継続すればいつか必ずできるようになります。1日3回ほど挑戦してみましょう。
②仰向けに横になって、エア自転車こぎを100回ほどしましょう。両腕も上げて行うと腕のたるみも解消されます。
慣れてきたら、200回くらい頑張ってみるのも良いでしょう。
楽しくできる予防法
ストレッチはお風呂上がりなどおからだを温めてから行うとより効果的です。股関節をほぐすためには、ウォーキングやスロージョギングがおすすめです。股関節の痛みがあるからといって安静にしているのは逆効果です。全身運動をして、新陳代謝が良くなると腰痛や肩こりも改善されます。
歩くときは猫背に注意して腕を大きく振ってつま先から着地するようにしましょう。歩き方に癖がないか、チェックしてもらえると良いのですが、周囲に協力的な方が見つからない場合は動画などを参考にしたり、ほかの歩いている皆さんを観察したりすると良いでしょう。
一人では続ける自信がないという方は、プールがおすすめです。水泳や水中ウォーキングは股関節に体重の負担が掛からないので、楽しく継続できる可能性は高いと思います。
注意点は、冷えは関節痛を悪化させますので、プールの後はできればシャワーではなくお風呂でゆっくりおからだを温めてください。
まとめ
股関節痛の痛みを緩和するストレッチ
原因と症状
立位でのストレッチ
仰向けでのストレッチ
楽しく予防できる方法