「辛い股関節痛を解消する簡単ストレッチ(前編)」では、股関節炎の原因についてご紹介いたしました。後編では、変形性股関節について、また 股関節痛 に効果的な ストレッチ についてご紹介いたします。
ストレッチは毎日続けることで股関節の柔軟性と体幹を鍛え、股関節炎を予防します。
辛い股関節痛を解消する簡単ストレッチ(後編)
放っておくとこわい「変形性股関節症」とは
股関節痛は肩こりや腰痛、膝の痛みに比べてメディアでも取り上げられることも少ないせいか、痛みが発生しても大したことはないと考えて放置されることが少なくありません。
しかし、股関節の痛みを放置しておくことは大変危険で、悪化すると手術や長期療養が必要となってしまい最悪歩けなくなることもあります。
股関節痛を伴う病気はいろいろありますが、その中でも多くの人が悩まされている「変形性股関節症」について今回はご説明します。
変形性股関節症はなんらかの理由で股関節の軟骨が擦り切れ、関節の隙間が狭くなり、骨が傷つき変形してしまった状態を言います。
変形性股関節症には原因がわからない「1次性変形性股関節症」と変形性股関節症を引き起こす要因となる疾患が過去にあった「2次性変形性股関節症」にわけられます。
この変形性股関節症は初期段階では常に痛みが出ているわけではなく、放置しているうちに痛みが消えてしまいます。そのため多くの方が少し動き過ぎた程度、最近動いてなかったから、関節は動くから大丈夫と軽く考えてしまい、状態を悪化させてしまうことが多いようです。
変形性股関節症は初期段階であれば、ストレッチなどの運動療法や普段の姿勢やクセの改善などで改善することもありますが、進行が進んでいる場合や症状が重くなってしまっていると治療ではどうにもならない手術をしなければならないということも多々あります。
股関節の痛みはこの程度ならまだ大丈夫と考えず、早めに病院で診察を受けるようにしてください。
今からでもできる簡単な股関節のストレッチ
股関節痛を予防するためには日頃の姿勢のクセや動きのクセを改善することも重要ですが、股関節の筋肉を柔軟に保つことで予防することができます。また、体躯を鍛えることで体のバランスを正常に保つことができます。
ここでは簡単にできる股関節のストレッチと体幹を鍛えるのに使えるトレーニングを紹介します。
まず、片足を前に出し、左右の足が90度曲がった状態の片足座りになってください。片足座りになったら胸の前で両手を合わせまっすぐ前に伸ばします。
この両手を合わせ真っ直ぐと伸ばし、膝を90度に曲げた片足座りの状態が基本姿勢です。そうしたら次は脚の付け根を意識しながらゆっくりと重心を前に倒します。この時に両手は伸ばしたままゆっくりと頭の上へと移動させます。手が頭の上へ来たらその体勢を5秒間キープします。
この時に立ち膝になっている方の足の付け根が伸びていることをしっかり確認しながえあ行うと効果的です。
また、筋トレやストレッチになれていないと動作中に呼吸を止めてしまう方も多いですが、呼吸は止めずに行ってください。この動作を両足3~5セット行ってください。
たったこれだけのことですが、毎日続けることで股関節の柔軟性と体幹を鍛えることに一役かってくれます。
また、ストレッチは股関節痛に対する予防で股関節痛を治すためのものではありませんので、股関節が痛み出したら放っておかず早めに整形外科医などで診察を受け、適切な処置を行うことが重要です。
まとめ
辛い股関節痛を解消するストレッチ(後編)
放っておくとこわい「変形性股関節症」とは
今からでもできる簡単な股関節のストレッチ