「こむら返りの発症原因は多岐に及びます!(前編)」では、昼型と夜型のこむら返りの違いや原因についてご説明いたしました。後編では、ライフステージ別、また疾患や薬を 原因 とする こむら返り の特徴についてご説明いたします。
こむら返りの発症原因は多岐に及びます!(後編)
ライフステージの特徴によって原因が異なる
成長期の子供は、身長が伸びるのに伴い筋肉も著しく成長し、その過程で頻繁に足がつるという現象が起こります。特に、筋肉質の子供に起こりやすいです。従って、子供のこむら返りは、成長過程での正常な現象であることが多いです。
妊婦は、妊娠後期(8か月ぐらい)から胎児の成長とともに母体の内臓を内側から押し広げるため、妊婦の骨盤に緩みができます。骨盤が緩むと足の筋肉が伸びこむら返りを起こしやすくなります。
また、体重増加と腹部の増大で足への負担が増し、更に、下肢の血行不良にもなります。そして、母体から赤ちゃんへの栄養供給によって、母体のマグネシウムなどの栄養分が不足することも原因と考えられます。
中高年は、身体の老化現象による筋肉の衰え、基礎代謝の低下による冷え症からの血行不良、運動量の減少による筋力の低下が原因と言われています。このようにライフステージの特徴によって原因が異なります。
個別的な因子も関与している
交感神経の緊張、病気、薬の副作用、栄養不足などでも発症します。交感神経は、生活の中で不安やストレスを感じた時に緊張が高まりますが、交感神経が緊張すると血管が激しく収縮し血流が乱れ血行障害を起こします。
血行障害は筋肉を硬くしてふくらはぎが張ったようになりこむら返りを起こしやすくなります。そして、血行障害を起こす代表的な病気が閉塞性動脈硬化症です。これは下肢の冷えから始まり安静時の痛みと頻繁なこむら返りが症状です。
他にも原因となる病気や障害は、糖尿病による神経障害、甲状腺機能低下症による低カリウム血症、椎間板ヘルニアによる腰部から下肢につながる神経の圧迫、脳梗塞や心筋梗塞の前症状としてあらわれることがあります。
薬の副作用では、特に高血圧の薬があげられ、血圧上昇を抑えるため下肢の血行不良で発症しやすくなります。また、日々の食事による栄養不足でもミネラル、カリウム、マグネシウムが不足することがあり、食生活の乱れが原因になります。
ただ、これらは全ての人が一律になるわけではなく、個々の体質、性格、持病、生活習慣などの個別的な因子が関与していると言えます。
パターンや原因が解れば予防や対策もでき安心して過ごせます!
ご自分のこむら返りのパターンや原因で思い当たるところはありましたでしょうか?パターンと原因が解れば予防や対策をしながら楽しくスポーツをし、不安なく日々の生活ができます。それには、ご自分のこむら返りのパターンをしっかり把握していただくことが重要です。
まとめ
こむら返りの発症原因は多岐に及びます!(後編)
ライフステージの特徴によって原因が異なる
個別的な因子も関与している
パターンや原因が解れば予防や対策もでき安心して過ごせます!