腰が痛い となると、生活を振り返り座りっぱなしだし立ちっぱなしだし肉体労働だし…などと思い当たるフシがありすぎて、あきらめの境地になってしまう方々が多いことでしょう。ほとんどの場合はその通りなのですが、なかには内臓の 病気 の症状として腰痛があらわれているケースもあるのです。
腰痛のほかの症状とあわせて確認してみましょう。
腰が痛いのは腰痛ではなく病気の症状かも?
お腹と腰が痛むと…
腰痛はストレスや筋肉疲労、姿勢の悪さなどでも発症しますが背中に近い内臓の病気でも痛むことがあります。背中、腰、内臓のいずれかが痛み出すとほかの2つにも痛みが響くような気がするのは気のせいではありません。
内臓すなわちお腹が痛いとよほどの鋭い痛みでもなければ、一晩休んでから病院へ行こうか考える方が多いかもしれません。ガマンできるとかえって来院が遅れるため不運なことです。
もしも内臓疾患でお腹と腰が痛み出したのであれば、命に関わることもありますので動けるうちに1日も早く治療するべきです。病気かどうか確証もないのに病院へ行くのはためらわれるという方は、腰痛の症状を観察しましょう。
①いつもどんな姿勢でも痛みがある。リラックスして安静にしていても効果がない。②そういえば空腹のときに痛み、食事中は痛む。③気がついてから徐々に症状が悪化している。
④排尿時に痛む。血尿が出る。などの症状が継続してみられる場合は単なる疲れからの腰痛・腹痛ではないのかもしれないと判断しましょう。
内臓疾患による腰痛は、腰痛で来院する患者さん全体の1%ほどではありますが病院へは行かないよりは行って後悔するほうが賢明です。
病院行き決定の症状
腰痛のほかに腹痛ときたら、まずは胃潰瘍や十二指腸潰瘍がポピュラーです。キリキリと痛み食欲がないと胃潰瘍をイメージされる方が多いのではないでしょうか。
どちらもみぞおちの痛みがみられ、胃潰瘍は食後に痛みが生じることが多いですが、十二指腸潰瘍は空腹だと痛み食後はおさまったり軽減するのが特徴です。
尿路結石はストレス過多の生活で発症するというよりは、食生活の乱れが拍車をかけています。片側の腰の周囲が痛むこともあり、尋常ではない強い痛みが生じたり止んだりを繰り返します。あまりの激痛に身動きがとれなくなることもあります。
トイレがつらくなった時点で何らかの病気には違いありません。
肝炎になると腰痛よりも身体全体が重くなったように感じます。ジワジワと重苦しい痛みが続き、特に右脇腹から背中にかけて痛むと肝炎の可能性が高まります。
片側が痛むのは腎盂腎炎も同様ですが、高熱の症状がみられ膀胱炎のような症状も起こります。背中右下部から左下部に痛みを感じるケースが多いようです。
女性の場合は子宮内膜症や子宮ガンも考えられます。下腹部全体から腰周辺が痛むのは女性ならふつうのことのようにも思うかもしれませんが、どなたにも発症のリスクはあります。
最後に膵炎、膵臓ガンは日本人の胃腸に合っていない脂肪の多い食生活をしていると起こりやすくなります。みぞおちや背中の右下部の痛みに気がついた頃には、かなり進行しているといって良いでしょう。
急性膵炎は、それまで大丈夫でも飲酒後にいきなり発症することがあります。
生活改善で治ることも
病気ではなく、胃腸の調子が悪いことが原因で腰痛になるケースのほうが多いです。精神的なストレスによって血流が悪化し腰痛を発症することがあるように、胃腸のはたらきが弱まって血流が滞ることから腰痛が生じることがあります。
胃腸に限らず、身体はどこか一箇所が不調をきたすとその周辺の筋肉も衰え始めます。衰えるというのは柔軟性を失う、硬くなるということです。
身体が硬いというのは特に哺乳類には致命傷にもなりかねない欠点です。上半身下半身をつないでいる腰に真っ先に異変が生じます。
また便秘も一種の病気のようなものです。大腸が圧迫され続けるとやがては腰にまで痛みが拡大していくのです。
便秘になると市販の薬で対処しようとする方が多いでしょうが、1週間以上続いたら病院へ行っても大げさなことではありませんし、運動とビタミン摂取で解決する場合もあります。
まとめ
腰が痛いのは腰痛ではなく病気の症状かも?
お腹と腰が痛むと…
病院行き決定の症状
生活改善で治ることも