腰が痛い時 は湿布でも貼っておこうと考えがちです。しかしいつもとべつの場所が痛むとか、いつもと痛みが違うという場合には要注意です。腰が痛む原因にはべつの病気がかくれていることがあるからです。
とくに腎臓に炎症が起こっているとき、結石があるときには背中から腰にかけて痛むことがあります。
腰が痛い時に注意したい病気とは
腰を痛めた時には
腰を痛めることはよくありがちなことです。重い荷物を持ち上げた時や、たくさん歩いた時、歯ブラシを洗面所でとろうとして痛めるなどちょっとしたきっかけで痛むことがあります。
こうした腰の痛みとはべつに、よく痛みが起こる場所とは少し違うだとか、長く痛みがつづく、熱をともなっているなどといったことがある場合があります。
こうしたいつもと違うぞと感じたときには、病院で診察を受けてみることをおすすめします。その理由は、ぎっくり腰や腰痛などの筋肉痛やヘルニアなどのほかに、意外な場所の病気の存在があるからです。
腎臓にともなう病気とは
その場所とは腎臓などの泌尿器官の異常にともなう痛みです。この中でも尿路結石は腎臓の各部にできる石です。この石はカルシウムとシュウ酸やリン酸、尿酸などが固まってできたものです。
腎臓の各器官のいろいろな場所にできて、その通路を狭めたりつまったりします。とくに狭い尿管にできた石(尿管結石)では、「悪魔の一撃」ともたとえられ、するどい痛みが突然あらわれます。まさにうしろからドンと衝撃のある息の詰まるような痛みです。
ぎっくり腰と勘違い
多くの方はぎっくり腰と勘違いなさるかもしれません。しかし結石の痛みはぎっくり腰のように安静にしていて収まるものではありません。むしろ小さな石ならば、水分を多めに摂るなどして動くことで石がその場所から動いて、排出されることで痛みから解放されます。
ただし場所によっては細い細尿管などに詰まりますと、尿の膀胱への経路をふさいでしまうことがあります。
詰まった部分では尿の流通がなくなってしまうことがあります。こうした場合には石をこわす方法がとられることがあります。
石を溶かしやすくする薬剤を服用したり、超音波で石を破壊する方法などさまざまな方法があります。取り出しにくい場所に詰まった石は手術でとりだすこともあります。
尿路結石だけではない腎臓の病気
じつは腎臓の関係する痛みは、尿路結石だけとは限りません。腎炎によっても腰が痛むことがあります。この痛みは独特で重いにぶい感じと形容する方がいます。医師は背中のなかほどをかるくたたいてより痛みが増す場所を確認することがあります。
この場所が腎臓です。背中側に左右ひとつずつあります。この腎臓の各所に細菌が感染して炎症を起こすことで腎炎になります。
腎炎は原因はさまざまですが、膀胱炎などをそのままにしておくと細菌の感染が広がり、腎臓まで炎症を起こしてしまうことがあります。熱をともない背中から腰が痛みます。尿検査をすると血尿が出ることが多いものです。
顕微鏡で尿を観察すると、赤血球のほかに白血球が観察されます。白血球の存在から細菌による炎症がおこっていることが予想されます。腎臓が腫れて周囲を圧迫しますから痛みを生じます。
単なる腰痛と見過ごさない
このように腰に痛みを生じるときには、よくありがちな腰痛とは明らかにことなる病気が原因のことがあります。
ですから腰が痛むときには、その痛みの特徴をよく感じとっておきます。その痛みの特徴をほかの症状とともに医師に伝えます。最初は原因がはっきりしませんから、内科を訪れるとよいでしょう。
腎炎の場合には安静にすることを指示されます。抗菌剤が処方されることが多いようです。繰り返すようだと慢性化することがあるので、しっかりなおすことがたいせつです。
まとめ
腰が痛い時に注意したい病気とは
腰が痛い時には
腎臓にともなう病気とは
ぎっくり腰と勘違い
尿路結石だけではない腎臓の病気
単なる腰痛と見過ごさない