骨盤の底にハンモック状に付着している骨盤底筋ですが、日ごろから意識して使っていない場合には弱くなってしまいます。骨盤底筋にはとても重要なはたらきがあるのを知っていますか?
今回は 骨盤底筋 のはたらきや身体におきる影響などご紹介します。
骨盤底筋には身体にとって重要なはたらきがある!
骨盤底筋とは?
骨盤底筋とは、骨盤の底の部分にある筋肉を指しており、特に女性の身体にとってとても重要な働きをしています。(骨盤底筋は何種類かの筋肉の総称のため、骨盤底筋群という場合もあります。)骨盤底筋が付着している骨盤はいくつかの骨が集まり強靭な靭帯などによって固定されています。
骨盤の骨はめったにずれることなどはありませんが、ホルモンの影響や脚の動きによって動く場合があります。骨盤の底の部分には穴が空いているため、この部分を骨盤底筋がカバーすることになります。
骨盤底筋のはたらき
骨盤底筋は骨盤の底の部分の穴を埋めるため、ハンモックのように付着しており、内臓を支える、出産や排泄などのサポートをしています。骨盤底筋は大きく2種類の筋肉にわけることができます。
1つ目は骨盤隔膜といってボウルのような形をしています。2つ目は尿性殖隔膜といって膜のような状態で骨盤の前側に付着しています。
骨盤底筋が衰える原因
骨盤底筋が弱くなってしまう原因として大きく4つにわけることができます。
まずは加齢です。年齢を重ねると身体全体の筋肉が弱くなってしまいます。これと同様に、骨盤底筋も弱くなってしまうのです。
つぎに、運動不足、肥満があげられます。運動不足や肥満の状態になってしまうと、筋肉が弱くなる、下腹部に脂肪がつきやすくなってしまい骨盤底筋の衰えにつながります。
最後に、女性では出産を機に骨盤底筋が弱くなってしまうことがあります。子宮を含め、内臓を支えている骨盤底筋は出産の際には産道となるため、大きなダメージを受けてしまいます。これにより骨盤底筋が弱くなってしまうのです。
骨盤底筋が弱くなってしまうと?
骨盤底筋が弱くなってしまった場合に身体におきる症状として、尿漏れや骨盤臓器脱などがおきてしまいます。
尿漏れは2つのタイプがあるといわれていますが、骨盤底筋の低下による尿漏れは“腹圧性尿失禁”といわれています。
腹圧性尿失禁とは、骨盤底筋の低下によって尿道や膀胱の位置が下に下がり、くしゃみやせきなど、ふとした瞬間にお腹に力が入ってしまう場合に尿漏れを引き起こしてしまうのです。
次に、骨盤臓器脱についてです。骨盤臓器脱とは、骨盤底筋のはたらきのひとつである、骨盤内の臓器を支えることができなくなってしまい、臓器が外に飛び出してしまうといった症状です。
特に中高年の女性に多い病気といわれていますが、近年は生活習慣の変化などによって若い女性にもおこりやすい病気になっているといわれています。
骨盤底筋を鍛えよう!
骨盤底筋が衰えることによってさまざまな傷害が身体にはおこります。骨盤底筋はなにもしなければ徐々に弱くなってしまいます。
特に年齢にともなって衰える速度も速くなっていきます。しかし、骨盤底筋は何歳からでも鍛え治すことができ、活動を活発な状態に戻すことができるのです。では、どのようにすれば骨盤底筋を復活させることができるのでしょうか。
それは、日ごろからトレーニングをすることが重要です。骨盤底筋体操といって肛門を引き締める、緩めるといった運動を繰り返すだけでも鍛えることができます。この動作はテレビをみながら、料理をしている間などなにかをしながらでも運動をおこなうことができます。
そのほかにも、ヨガやピラティスといったインナーマッスルを鍛える運動も骨盤底筋を鍛えるにはおすすめの運動です。
ただし、骨盤底筋は普段から内臓などを支えるために毎日頑張っています。そのため、使いすぎに注意をし、ストレッチやお風呂にゆっくり浸かるなどリラックスをさせてあげることも必要になります。
まとめ
骨盤底筋には身体にとって重要なはたらきがある!
骨盤底筋とは?
骨盤底筋のはたらき
骨盤底筋が衰える原因
骨盤底筋が弱くなってしまうと?
骨盤底筋を鍛えよう!