口内炎は口の中なので、食事や口を開けるたびに痛みが出てつらいものです。いつのまにか痛みが何日もつづいているということがあります。
口内炎 が 治らない ときにはいくつか原因が考えられます。なかにはそのままにしておくと症状がさらに進んでしまう病気がかくれていることがあります。
これが原因|口内炎がなかなか治らない
いろいろな口内炎の症状
口の中にできる口内炎はいろいろな原因で起こります。口の粘膜組織を傷めているので、とがったもので刺すような痛みがあることが多いです。口内炎の周囲まで腫れが広がり食事しにくいことがあります。
口内炎は最初のうちは傷があるだけで痛みはほとんどないのですが、そのままにしていると痛みや腫れが増し、何日も続くことがあります。長くつづく口内炎の原因をつきとめるには医師による診断を受けて、適切なアドバイスをもらいます。
一般的に口内炎は疲労しているとき、抵抗力が落ちているときに出やすいです。過労になるとその状態からなかなか抜け出せません。
疲れをとるために体内のビタミンが使われるため、さらにビタミンを必要とします。休養だけでなく十分に栄養を取ることが必要になります。口のなかの粘膜組織をより早く修復させることもたいせつです。
口の中の環境がたいせつ
口内炎ができやすい原因は口の中という特殊な環境にあります。体温で温かくいつも湿っています。したがって細菌の繁殖には最適の環境です。
健康な時には口の中の唾液により細菌の繁殖は抑えられています。ところが疲れているときなどはこうしたはたらきが低下しがちです。
それで細菌が粘膜の修復が遅れた部分から侵入し、炎症を起こしてしまうことになります。
口内炎が治りにくい時にはまずはしっかり休養して疲れをとることです。さらに口の中を清潔にしておくことで細菌の傷口からの侵入をふせぎ、より早く修復に向かうようにこころがけるとよいでしょう。
口の中をうがい薬などでうがいしてきれいにしておくと治りを早める効果があります。そのうがいを行う際にコツがあります。うがい薬自体も粘膜の修復にとっては負荷になりますので、うがい薬でうがいしたあとは水やぬるま湯で口の中をすすぐとよいです。
ビタミン類が欠乏
口内炎の多くはビタミン類の不足が原因です。必要なビタミンB群を食品から十分に摂ることが必要になります。食べ物を摂る際に気をつけないといけないことがあります。
疲れるとつい甘いものが食べたくなります。しかし甘いものに含まれることの多い糖分は、せっかく体内にとりいれたビタミンBを消費してしまいます。疲労回復よりもさきに糖分の分解に使われるからです。
したがって甘いものの摂り過ぎは口内炎ができているときにはよくありません。口内炎が治りにくい原因のひとつかもしれません。
日ごろから食事が不規則だったり、かたよった食生活を行ったりしていないでしょうか。過剰なダイエットなどもビタミン不足から口内炎の治りを悪くします。
口内炎がつづくときにはビタミンB群を含む食品を積極的に摂ることがたいせつです。
治りにくいほかの原因もある
口内炎が治りにくいときに原因のひとつとして注目したいことがあります。それは歯そのものや虫歯あとの詰め物です。こうした歯の一部や詰め物がたえず粘膜組織にあたりきずをつけていることはないでしょうか。
よく食べ物と一緒に口の中をかんでしまう場合も同じです。歯があたりやすいところに傷が集中していないでしょうか。こうした箇所は歯科で修正してもらうだけで口内炎ができにくくなることがあります。
口内炎にかくれたべつの病気
口内炎の痛みをがまんしていると、そのあいだに状態が悪くなってしまうことがあります。口内炎はその病気の症状の一部にすぎないことがあるからです。
たとえば免疫のはたらきが落ちてしまうと口の中の細菌が感染しやすくなります。この免疫力低下の原因が、免疫機能をもつT細胞などの白血球の機能不全の場合があります。免疫不全症候群(AIDS)です。
AIDS(エイズ)はHIVウイルス感染により何年もの時間をかけてT細胞の働きを低下させていきます。
ある時期から以降に健康な人なら軽症ですむありふれた細菌に感染し、重篤な感染症を引き起こします。この中で口内炎ができることがあり、治りにくいものです。
このほかにもしょう紅熱、ジフテリアなどの場合にも口内炎が生じることがあります。これらの病気は病気の本体を治療しないと口内炎が治りません。
まとめ
これが原因|口内炎がなかなか治らない
いろいろな口内炎の症状
口の中の環境がたいせつ
ビタミン類が欠乏
治りにくいほかの原因もある