整骨院と整体は街を歩けば2~3店舗は見つかるほどありふれていますが、その違いはご存知でしょうか?整骨院と整体では対象となる症状や行う施術の内容、働いている人の資格まで大きく異なります。 整骨院 と 整体 の 違い を理解して症状に合わせて上手に使い分けましょう。
同じようでまったく別物?整骨院と整体の違いとは
対象となる症状
整骨院の対象となる症状は主に骨折、脱臼、捻挫、打撲、挫傷などのケガです。整骨院を腰痛や肩こりの治療が目的で通院する人もいるかと思われますが、ケガ以外の治療では医療保険は適用外であり、また勤務している人の資格の関係で本来は治療対象ではありません。
しかし現状では多くの整骨院が肩こりや腰痛の治療も保険適用外で行っているため、これらの症状に悩んでいる人でも整骨院を利用することはグレーゾーンではありますが問題ないと思われます。
一方、整体の対象となる症状はケガ以外の身体の痛みや不具合です。整体は医療ではないためケガの治療を行うことはできません。
椎間板ヘルニアや腰椎すべり症などの背骨の疾患にも整体は推奨されないものの、整骨院では取り扱いがグレーである肩こりや腰痛に対する施術は問題なく行うことができる点は大きな魅力であると言えるでしょう。
施術の内容
整骨院での医療保険適用内の施術は干渉波や低周波を用いた電気治療や赤外線や極小短波を用いた温熱療法が一般的です。急性の骨折や脱臼に対しては整復とよばれる骨を元の位置に戻す応急処置を行います。
そのほかにケガの包帯固定やケガ部位への手技による施術なども行われます。医療保険を適用しない施術ではウォーターベッドやローラーベッド、超音波治療やケガ以外の部位への手技などがあり、各整骨院により様々なバリエーションがあります。
別途料金が発生する場合があるため、整骨院に確認をすることが料金トラブルを避ける意味でも重要です。
一方整体での施術は、多くの場合まずホットパックによる簡易的な温熱療法を行い、その後整体師の裁量により様々な手技が施されます。整体には決まった形がないため、非常に多彩な施術方法があり整体師の力量次第で身体の不具合の治癒が決まると言っても過言ではありません。
ストレッチやマッサージのような主義をメインに取り入れている整体師もいれば、カイロプラティックに似た主義を行う整体師もいます。
人によっては整体師の施術が身体に合わない場合もあるため、施術後に痛みや違和感を覚えたら整形外科の受診や別の整体を利用することをお勧めします。
働いている人の資格
整骨院では柔道整復師と呼ばれる国家資格を持った人が勤務していることが一般的です。柔道整復師は骨折、脱臼、捻挫、打撲、挫傷を主に取り扱う資格です。施術を行うのも柔道整復師ですが、柔道整復師の養成学校に通う学生が柔道整復師の指導の下で施術を行うこともあります。
整体では特に資格は必要ではないため、ほとんどの場合は無資格か民間資格を有した人が施術を行います。無資格だからといって危険であるというわけではなく、非常に優れた技術を持っている整体師も存在します。
しかし、なかには十分な勉強をせず医療知識を持たないまま施術を行ってしまい、取り返しのつかない事故を起こす整体師も存在するため、整体を利用する場合は口コミや評判を確認するようにしましょう。
整骨院と整体のそれぞれの専門分野
以上で述べてきたように整骨院と整体では異なる点が多く存在します。最も大きく異なる点としては、整骨院は医療を施す施設であり、整体は医療には当てはまりません。
だからといって整骨院が優れているというわけではなく、整骨院で施術を行うことがグレーゾーンである肩こりや腰痛は整体の専門分野であり、問題なく施術を行うことが可能です。
整骨院の専門分野はあくまでもケガであり、慢性的な腰痛や肩こりに関しては養成学校でも勉強はしないのです。
そのため、ケガによる症状か疲れによる症状かを自身で把握し整骨院と整体の違いを理解して使い分けることが症状の早期回復に繋がるのです。
まとめ
同じようでまったく別物?整骨院と整体の違いとは
対象となる症状
施術の内容
働いている人の資格
整骨院と整体のそれぞれの専門分野