「脊柱起立筋」を鍛えるときくと、姿勢が良くなりそうだとイメージされる方も多いことでしょう。背骨をまっすぐに、を心がけるよりも 筋トレ で 脊柱起立筋 を鍛えるほうが効果が長続きします。少しの努力でからだが軽く、楽になるのですからぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。
脊柱起立筋を効率的に鍛える筋トレ法
人生を左右する筋
脊柱起立筋はどこにあるのでしょうか。ピンポイントでココ、というのではなく背中を縦断している長い筋肉群の総称をいいます。上半身の背面の長さとほぼ同じくらいです。背中の中央には背骨(脊柱)があり、脊柱起立筋はその左右に位置するため2つあることになります。
脊柱起立筋は棘筋、最長筋、腸肋筋の3つの筋で構成されています。この3つの筋肉はそれぞれ別のものではありますが、同じはたらきをして補い合い、まるで一つの大きな筋肉が動いているようにみえます。
脊柱起立筋は両端(先端と後端)が骨と付着しています。この付着場所は腰骨の上部(仙骨上部や腸骨稜上部など)と、頭蓋骨が頸とつながっている部分です。したがってお察しのとおり、脊柱起立筋を甘やかし続けていると腰痛や肩こりをはじめ心身の不調、けん怠感や疲労の原因の一つとなりえます。
また脊柱起立筋のはたらきが鈍いと背中が曲がりやすくなり、子どもの頃は姿勢の良かった方でもあっという間に猫背になってしまいます。そこで一念発起して脊柱起立筋を鍛えると、良いことが次々と舞い降りてきます。
背筋が伸びて姿勢が美しくなりますし、お洋服も着こなしやすくなります。基礎代謝が上がり、太りにくい体質にもなります。仕事や家事も楽になり特にデスクワークの方々は効果を実感できることでしょう。スポーツをされる方はパフォーマンスの向上が期待できます。
自分が重りになって鍛える
ダンベルなどを持ち上げるのはだんだんと面倒になることもありますから、ご自身の体重を重りにしたほうが気楽です。気合を入れすぎて無茶をするとヘルニアになることもありますので、油断するのも危険ですがほどほどに始めてください。
①床(平らであれば敷物を敷いても良いです)にうつ伏せになります。②両手を頭の後ろで組みます。③下半身を動かさずに腰を支点にして上半身を起こします。④ゆっくり元の位置に下ろします。
注意点は、あごをひいて視線は正面を見据えます。あごが上がっていると頚椎を痛める原因になります。呼吸は止めずに、上体を起こしながら吐いて上体を下ろしながら吸ってください。腰が痛いほど上体を起こす必要はありませんが、7~8割くらいの頑張りで上がった状態で元に戻します。
そしてむずかしいと思いますが、背中を弓なりに反らさないようにしましょう。イメージとしては背中をまっすぐにしたまま床から持ち上げるようにします。10回を1セットとして1日3セットも頑張れば2週間で効果を実感できることでしょう。
楽なぶん数をこなす
自重トレーニングはつらすぎるという方には「ヒップリフト」をお勧めします。腰痛持ちの方にもチャレンジしていただけます。
①仰向けに横になります。②腕をからだの横において、床を押さえながら膝を曲げます。③足裏で床を押しながら、腰を浮かせていきます。④頂上(最上点)で10~20秒ほど静止キープして、ゆっくり元に戻します。理想としては常に腹筋に力を入れて緊張を保ちます。
呼吸を忘れずに、息を吐きながら腰を浮かせて息を吸いながら元に戻します。10~15回を1セットとして1日3セットできた日は自分を褒めてあげましょう。
肥満などで腰を浮かせることが現状ではほぼ不可能という場合は、まずはダイエットです。肉体改造に近道はありませんから、極端なことはせずに気長に頑張ることです。
悲観して自暴自棄になるのがいちばん良くありません。心身が不安定なときはどうしても猫背気味になり呼吸も浅くなります。好きな音楽を聴きながら取り組むのも良いですし、できるだけ楽しむつもりで続けてください。
まとめ
脊柱起立筋を効率的に鍛える筋トレ法
人生を左右する筋
自分が重りになって鍛える
楽なぶん数をこなす