ぜいたく病とも言われる 痛風 ですが、聞いたことはあるが一体どのような病気かわからない人も必見です。どのような 症状 があてはまるのか、また 前触れ はあるのか、本当はとても恐ろしい病気です。
今回は、痛風との付き合い方についてご紹介いたします。
関節が急に痛む症状は、痛風の前触れです。
痛風はどのような病気か
痛風は体内に尿酸がたまり、結晶となり急激に発症する関節炎のことです。この関節炎を引き起こす尿酸は常に体内に存在しており、体内でつくられる量と体内の外へ排泄される量は一定のバランスにより保たれています。
しかし、さまざまな理由により体の外へ排泄されるべき尿酸が体の中にとどまり、関節の中で結晶という形になり痛風を引き起こすとされています。そして一度発症してしまうと完治はむずかしく、一生付き合っていく病気です。
痛風はどのような症状なのか
発症前に前触れとして、体がチクチクする感覚や熱を感じることや、圧迫するような状態があらわれます。その後6時間から12時間後に発症(発作)が始まることが多いとされています。
発作時はとても強い痛みを感じ、はれや発赤または熱感を伴い24時間以内に絶頂をむかえて、3~4日経過すると徐々に楽になり7~10日ほどで自然に痛みがおさまります。
ただしそれは完治したわけではなく、しばらくするとまた同様な症状があらわれ、そのたびに徐々に悪化し発作が出る間隔が少しずつ短くなり、さらには慢性の関節炎を発症します。
その後症状が改善することはなく放置することにより、関節に変形を生じることや機能障害になる場合もあります。
また場合によっては尿路結石や腎障害、さらには狭心症、急性心筋梗塞を引き起こすことも考えられます。
痛風の原因である尿酸とは何か
尿酸はプリン体を代謝したときにできる最終の生成物のことで、その後尿として排出されます。この尿酸はおおよそ3種類の方法で体内に存在します。
1つ目は新陳代謝によって古い細胞が死んだときにプリン体が発生し、その後分解されて尿酸がつくられます。
2つ目は急激な運動によりATPという化合物を多量に使うことにより、分解が進み尿酸が増えていきます。
3つ目は食べ物の中に含まれるプリン体を摂取し、そのプリン体を分解することで尿酸がつくられます。
痛風による合併症で命をおとすことも
冒頭に述べたように、痛風は自覚症状がほとんどなく発症してしまう病気です。そして初期段階では激しい痛みを伴ってもすぐに引いてしまうので、治療の開始が遅れがちになります。
その痛風の原因である尿酸が、血中濃度が高い割合で含まれた状態を高尿酸血症とよび、この症状のまま放置しておくとさまざまな合併症を引き起こし大変危険です。
「高血圧との合併」は動脈硬化が進み、脳や心臓への病気の危険が高くなります。
「高脂血症との合併」は特に尿酸値の高い人が合併しやすいとされ、高尿酸血症の半分にあたる5割の人に高脂血症の傾向があるとされています。それにより動脈硬化や心臓病の危険が高くなります。
「糖尿病との合併」は糖尿病自体がさまざまな合併症を引き起こし、とても怖い病気であることはよく知られています。そしてこの病気の予備軍として高尿酸血症や痛風の人が含まれているということを理解しておかなければいけません。
「心臓病や脳血管障害との合併」はどちらも動脈硬化が原因となるもので、生命をおびやかす大変怖い病気です。特に高尿酸血症や痛風の人は動脈硬化になりやすいため注意が必要です。
さらに恐ろしいのは、先に述べた高血圧や高脂血症、糖尿病を合併すると最強の合併症となり、血管が破裂する可能性がとても高くなります。
痛風の治療について
痛風は一度発症したら一生付き合っていく病気です。それゆえに勝手な判断や民間療法などをおこなわず、必ず専門の医療機関をたずねて受診してください。たかが痛風、されど痛風。あなどると命をおとす危険な病気だということを覚えておいてください。
まとめ
関節が急に痛む症状は、痛風の前触れです。
痛風はどのような病気か
痛風はどのような症状なのか
痛風の原因である尿酸とは何か
痛風による合併症で命をおとすことも
痛風の治療について