腰椎分離症とは 、本来は接合している椎体と椎弓の部分は分離してしまい痛みやしびれを発症してしまう傷害です。腰椎分離症がおきると痛みやしびれなど、ほかの腰痛と症状が変わらない部分もありますが、腰椎分離症特有のみわけ方があります。
では、腰椎分離症の特徴とはどのようなものがあるのでしょうか。
腰椎分離症にみられる特徴とは?
腰椎分離症の病態は?
腰椎分離症とは、言葉の定義としては“椎間関節突起部の骨性連続性が破たんした状態”です。ただし、腰椎分離症におきる痛みの原因や疼痛部位の特定には確立されているものはないといわれています。
どのようにして腰椎分離症はおきる?
腰椎分離症はスポーツをしている方に発症する場合には、男女ともに14歳と成長期によくおきる傷害としてとりあげられています。この時期に腰へ負担のかかる強度の強い運動を続けていると疲労骨折がおこり腰椎の分離がおきるといわれています。
男女差でいうと男子に多いといわれ、運動のレベルが高いほど発生率が高いことがわかっています。
そのほかにも、分離がおきる原因として先天的な骨格異常が関係する場合もあります。また、腰椎分離症において注意が必要なのは、腰椎分離症が発生した後に分離部分がずれてしまう“すべり症”へと発展してしまうことです。
腰椎分離症の特徴
腰椎分離症の特徴としては、確定診断をする際にレントゲンを撮影するのですが、その場合に斜位像にみられる“テリアの首輪”と呼ばれているように、分離している椎骨が犬のように見えることです。腰椎分離症は5番目の腰椎に発生することが多いことがわかっています。
痛みの特徴としては、長時間同じ姿勢を続けた場合などに痛みを感じることが多くありますが、特に後屈をした際に痛みが強く感じられることが多いといわれています。
また分離部分で神経根が圧迫されてしまうと、下半身にしびれや筋力低下などの神経障害がみられる場合もあります。そのため、脊柱管狭窄症などの症状と見極めることも重要になってきます。
腰椎分離症の治療方法は?
腰椎分離症の治療方法としては、成長期の場合であれば6ヶ月程度コルセットを装着し安静にすることで分離部分の骨癒合が期待できます。
この場合、コルセットは病院で型をとって作成したもののほうが市販のコルセットよりも固定力が高いためより骨癒合の効果が高いといわれています。
保存療法の場合にはコルセットの着用のほかに薬物療法により痛みを抑える方法があります。疼痛に対しては消炎鎮痛薬や筋弛緩薬などを利用して痛みを緩和させます。
このほかに、しびれなどの症状がある場合には末梢循環改善薬とよばれる馬尾神経の血流を促進する効果のある薬を投与します。これらの安静、投薬治療に合わせて運動療法をおこなうことで分離部分の負担を軽くさせる効果があります。
また、保存療法では症状の改善がみられない場合には手術をおこない、分離部分の固定を人工的におこない、痛みやしびれなどの症状を改善していきます。
分離症は軽傷だと気がつかない?
腰椎分離症は軽傷である場合には痛みなどの症状も軽いため、気がつくことが遅くなってしまうことがあります。しかし、発見が遅くなってしまうと、骨癒合が正しい状態でおこなわれない場合があり、その後腰痛などの症状が永続的なものになってしまう場合もあります。
そのほかに、神経症状の発見が遅れてしまうと症状の改善に時間がかかる場合や症状が残存してしまうこともあります。
いくら症状が軽症であるからといっても、腰椎分離症がおきた場合には腰痛を感じる、なんらかの違和感を覚えることがあります。その少しの変化にも注意を向けていち早く傷害の発生に気がつくことが早期回復には重要になります。
また、腰を酷使している場合や、なんらかの衝撃を受けた場合などには早めに病院への受診をすることをおすすめします。
まとめ
腰椎分離症にみられる特徴とは?
腰椎分離症の病態は?
どのようにして腰椎分離症はおきる?
腰椎分離症の特徴
腰椎分離症の治療方法は?
分離症は軽傷だと気がつかない?