現代人の健康に関する訴えとして男性で1番、女性でも2番目に多いのが腰痛です。文字通り身体の要である腰ですが、その痛みは骨盤のゆがみから来ていることも多いです。
骨盤 が前向きに傾く、骨盤前傾が 腰痛 に与える影響とはどのようなものなのでしょうか。骨盤前傾を直して腰痛を解消しましょう。
腰痛の原因は骨盤から。骨盤前傾が腰痛を引き起こす
骨盤前傾による影響
腰は人体の中心に位置し、身体の要とされています。それと同じくらい重要なのが、人体の重心が位置する骨盤です。人はこの骨盤と腰を中心として身体を支え、末梢の手足を動かします。
身体を支える脊柱は、頸椎、胸椎、腰椎、仙椎からなり、この脊柱の動きと骨盤の動きが密接にリンクすることで様々な姿勢の保持や運動が可能となっています。
通常、脊柱はゆるやかなS字カーブを描いており、頸椎と腰椎は前方カーブ、胸椎と仙椎は後方カーブを描いています。このゆるやかなカーブによって脊柱は柔軟な動きを可能にし、衝撃を分散しています。
しかし、通常であればゆるやかなカーブを描いている脊椎ですが、骨盤が前下方に傾くこと、前傾によってカーブが増強されてしまいます。特に腰椎部分の前方カーブにその影響が出やすく、腰椎カーブの増強は反り腰と言われる、腰が後方に反り返ってしまった状態を引き起こします。
この通常よりも腰椎が反り返ってしまった状態は腰への負担を大きくし、腰痛を引き起こす可能性が非常に高くなります。さらに骨盤が前傾した姿勢は下腹部を前方に突き出した姿勢になるため、下っ腹が出っぱった姿勢に見えてします。
骨盤前傾の確認方法
骨盤が前傾すると、腰椎の前方カーブが増強します。
これを確認するために仰向けに寝てみましょう。仰向けになって、腰の下に手を入れた時に手がすっぽりと入ってしまう場合は、腰椎の前方カーブが増強している可能性が高いです。
骨盤前傾の原因
では、この骨盤前傾はどうして起こっているのでしょうか。
骨盤はお腹、背中、太ももの前面、臀部の大きく4カ所の筋肉によって支えられています。その骨盤の傾きが崩れているということはこれらの筋肉のバランスが乱れている、ということになります。
その中でも原因として多いのは、まず、お腹の筋肉である腹筋群の筋力低下です。多くの人は腹筋の筋力低下によって骨盤が前下方へと傾いてしまいます。
こうして骨盤前傾の状態が長期間続くと、次に生じるのが、太ももの前の筋肉の短縮です。特に、腸腰筋と呼ばれる骨盤の前方にある筋肉が、長期間の骨盤前傾によって短く縮こまってしまうのです。
そうすると、腹筋群の筋力低下と腸腰筋の短縮が相まって、骨盤前傾はさらに改善が難しくなってしまいます。
骨盤前傾の改善法
そのため、骨盤前傾を改善するために重要なのは、これらの原因を取り除くことです。つまり、腹筋群の筋力トレーニングと腸腰筋のストレッチです。
まず腹筋のトレーニングです。腹筋の筋力トレーニング方法は数多く知られていますので、ご自分にあった方法をご存知の方はその方法で結構です。こだわりのトレーニング方法がない方や、普通に腹筋をすると腰が痛くなる、という人にオススメしたい方法を1つご紹介しておきます。
まず、うつ伏せになります。うつ伏せの姿勢から少し上体を起こして、肘から手の平にかけてを床について身体を支えましょう。
このまま、肘から先と足先だけで身体を支えるようにお腹や太ももを床から離していきます。丁度腕立て伏せの姿勢の肘が床に付いた版のような姿勢を保持します。最初は10秒からで良いので、ゆっくり時間を伸ばしていくと、腹筋を鍛えることができます。
次は腸腰筋のストレッチ方法です。まずは立って足を前後に開きます。この時、できるだけ足を大きく広げ、腸腰筋をストレッチしたい方の足を後ろ側にしておきます。そのまま、後ろ側の足の膝を床につけて、片膝立ちの姿勢をとりましょう。
前足の太ももの上に両手をおいて、体重を前方へと移していきます。後ろ足の付け根部分が伸びてきたら、その姿勢を10〜15秒ほど保持します。これを3回繰り返し、次は反対側も同様にストレッチを行いましょう。
まとめ
腰痛の原因は骨盤から。骨盤前傾が腰痛を引き起こす
骨盤前傾による影響
骨盤前傾の確認方法
骨盤前傾の原因
骨盤前傾の改善法