ストレスとは負荷のことを言います。適度なストレスは成長の糧になりますが、貯め込みすぎると心身に変調をきたしてしまいます。その症例のひとつとして挙げられるのが腰痛です。 腰痛 を引き起こす要因として、肉体的 ストレス 、環境によるストレス、そして精神的ストレスがあります。
ストレスによる腰痛
肉体的ストレスによる腰痛
人間の身体にとって腰という部位は、常に物理的なストレスを課せられています。その上に日常生活の中では重い物を持ったり、長時間同じ姿勢でいたり、同じ動作を繰り返したりすることでいっそう腰に負担をかけることがおおくあります。
このような物理的なストレスに対しては、ストレスに耐えられるように鍛えたり、ときにはストレスを逃がしてやることが大切です。
腹筋や背筋を鍛えたり、腰痛体操などでほぐしたり、ウォーキングなどの対策が必要です。また日常の習慣や姿勢、骨格のゆがみなどに由来する場合もあります。
ご自分でわからない場合もありますので、医師や専門の方に相談のうえ、対処していくことが望まれます。
環境的なストレスによる腰痛
雨の日や寒い日などは腰痛が発症しやすいと言われています。比較的寒い日などは特に痛みます。これは寒さにより皮膚や筋肉が収縮しているからと考えられます。逆に雨の日などは気圧が低いために、体内で免疫性物質であるヒスタミンの分泌が促進されます。
ヒスタミンには血管拡張作用があるので、血圧が下がり血行が悪くなります。また血液から水分を出してしまう作用もあります。これによって体内のあらゆる器官を膨張させます。膨脹したそれぞれの器官や神経はお互いに接触しやすくなり、痛みを感じるようになります。
6月の梅雨時に腰痛がひどくなるのは、このような理由によります。低気圧の接近は天気予報である程度の予測がつくものですが、だからといって気構えはできたとしても痛みを避けることは出来ません。ときには天気予報の外れることもあるかも知れません。
このような環境的なストレスはあくまでも引き金に過ぎません。骨盤のゆずがみや姿勢が悪かったりすることが、おおもとの原因となります。日頃から腰への負担を軽減するために姿勢を正し、適度な運動、ストレッチを心がけていくことが大切です。
精神的なストレスによる腰痛
腰痛の原因を、肉体的ストレスや環境的なストレスというように目に見える形で特定できない場合、精神的なストレスが引き金となっていることもあります。慢性的に腰痛を抱えている方はむしろ精神的なストレスによって痛みを感じやすくなる傾向にあるようです。
同じ椎間板ヘルニアの患者さんでも、痛みに差があり、まったく痛みを感じない方がいるのはそのためです。
人間の脳には痛みをコントロールするドーパミンシステムという機能があります。これは痛みを認識した脳がドーパミンという物質を分泌して、痛みを抑制していくシステムです。つまり同じ椎間板ヘルニアでも痛みの軽い患者さんはドーパミンの分泌が盛んに行なわれているということになります。
ところが日常的にストレスを抱え続けていると、脳内物質のバランスが崩れ、ドーパミンの分泌が上手くゆかなくなります。痛みを抑制することが出来ないので痛みは激しくなるばかり、それがまたストレスとなってドーパミンの分泌を抑えてしまい、また痛みが増すのです。
このような悪循環におちいらないように日頃からストレスを逃がしてやることが大切です。
ストレスを貯めない生活
まずは充分な睡眠をとることが大切です。ぐっすりと眠り、明日のことは明日考えることにしましょう。次に大切なのは食事です。美味しいと思えるものを食べましょう。食は文化、美味しいものを食べると人は自然に笑顔になれます。
ときには映画鑑賞や旅行などの息抜きも必要になります。聞いてもらえる方がいたら、大いに愚痴りましょう。愚痴もいつまでも貯め込んでいては、内部から蝕まれていくので、適度なタイミングで排出しなければなりません。
まとめ
ストレスによる腰痛
肉体的ストレスによる腰痛
環境的なストレスによる腰痛
精神的ストレスによる腰痛
ストレスを貯めない生活