若くして腰痛に悩まされている人には元々身体が固いという人が多いです。このように身体が固い人の腰痛は特に太ももの後ろ側、ハムストリングスと呼ばれる筋肉が固いことが原因の可能性が高いです。
ハムストリングスが固いことで 腰痛 が起こる原因、そしてその対処法や 予防 法を考えてみましょう。
ハムストリングスを柔らかくして腰痛を予防
ハムストリングスとは
“ハムストリングス”とは太ももの後ろ側にある非常に大きな筋肉です。短距離走などのダッシュ動作時によく働き、ランナー筋とも呼ばれています。
名前自体は比較的よく耳にする筋肉かと思いますが、ハムストリングスというのは1つの筋肉の名称ではなく、複数の筋肉の総称です。それぞれ大腿二頭筋、半腱様筋、半膜様筋という名の太ももの後ろ側に位置する筋肉であり、骨盤から後ろ側へと向かって走行しています。この3つの筋肉をまとめてハムストリングスと呼びます。
ハムストリングスと腰痛の関係
では、どうしてこのハムストリングスが固いと腰痛を引き起こしやすいのでしょうか。
前述の通りハムストリングスは太ももの後ろ側に位置しており、骨盤に付着しています。このハムストリングスが固いということは骨盤が後方へと引っ張られやすいということであり、普段の動作においても骨盤が前に傾こうとする動きを阻害することになります。
こうして骨盤の前への傾きが阻害された場合にそれを庇って代わりに働くのが腰なのです。
例えば、足下に落としたものをしゃがまずに拾おうとする場合、普通の人であれば骨盤を前へと傾けた上で、腰・背中を丸く曲げていって足下へと手を伸ばします。
ところがハムストリングスが固い人の場合、骨盤を前に傾けることができないため、普通の人よりも過剰に腰と背中を曲げることで足下のものを拾います。こうして普段から、過剰に腰の動きを必要とするために、知らないうちに腰周りの筋肉と腰椎の椎間板という部分に負担がかかるのです。
ハムストリングスの固さのチェック
それではここで実際にハムストリングスの固さを確認してみましょう。
まず、両足をそろえて立ちます。そして膝を曲げないように前屈し、指先を床へと近づけます。小学生くらいの頃に学校で、立位体前屈もしくは長座体前屈をしたことを覚えているでしょうか。その動きと同じ要領です。
この時に目一杯前屈すると、太ももの後ろ側に伸ばされる感じがあると思います。これがハムストリングスが伸ばされることによるものです。
人によっては指の第一関節や第二関節、手の平まで床に着いてしまうかと思いますが、とりあえず指先が床を触れるようであれば一安心です。床に全く触れそうにない人、特に指先と床が15cm以上離れてしまっている人は要注意です。
ハムストリングスのストレッチ
元々身体が固い人はやはりハムストリングスが固い人が多いです。また、筋肉の柔軟性というのは加齢とともに失われていくものであるため、年をとるとハムストリングスも固くなります。
固くなった筋肉はストレッチで伸ばしましょう。
ストレッチ方法は簡単です。先程のチェックと同じように膝を曲げないように前屈し、太ももの後ろに伸張感を感じるまでハムストリングスを伸ばしていきます。しかし、このやり方はバランスを崩して転んでしまう恐れもあるので、座ってやるのが良いでしょう。
脚をまっすぐ伸ばして床に座り、同じように膝を曲げずに身体を前屈します。つま先を触ることを目標にしましょう。ストレッチは反動をつけて一気に行っても効果はありません。
ゆっくりと息を吐きながら、10秒ほどかけてゆっくりと筋肉を伸ばしていきましょう。誰かに後ろから押してもらったりすることも、筋肉に強い負担がかかってしまうので止めましょう。自分で伸ばせる範囲で結構です。
また、ストレッチはお風呂上がりで筋肉が温まっている時に行うとより効果的です。ハムストリングスの柔軟性を改善し、腰痛を予防しましょう。
まとめ
ハムストリングスを柔らかくして腰痛を予防
ハムストリングスとは
ハムストリングスと腰痛の関係
ハムストリングスの固さのチェック
ハムストリングスのストレッチ