坐骨神経痛というと座りっぱなしの仕事をしていてなるもの、というイメージをお持ちの方も多いことでしょう。しかし 坐骨神経痛 の 原因 は十人十色で、心身のさまざまな不調が関わっています。ご自身と対話をして根本的な原因までみつけていきましょう。
一つとは限らない?坐骨神経痛の原因とは
腰が悪い場合
慢性的な腰痛がある場合は、腰周辺に何らかの疾患を発症している可能性があります。その病気が座骨神経を圧迫して、痛みを感じるようになっているのです。
考えられるのはまず「椎間板ヘルニア」です。ヘルニアになったらコルセットを装着したりするのだから、さすがに放置することはないのではと思われるかもしれませんが、意外と病院へ行かなくても長期間ガマンできるケースもあります。
急性のぎっくり腰であればすぐさま病院へ行っても、ヘルニアは姿勢によって椎間板の神経の圧迫具合が調整されて強い痛みのときと少しおさまるようなときがあります。
次に「腫瘍」です。良性か悪性かは検査しないとわかりませんが、どちらにしても脊髄自体やその周辺、骨盤などに腫瘍ができると座骨神経が圧迫されます。痛みがあるのはないよりも良いことです。早めに病院へ行きましょう。
そして「腰椎すべり症」あるいは「腰椎分離症」です。背骨の腰部分にある腰椎骨がズレると座骨神経が圧迫されて、しびれや痛みを生じることがあります。これが腰椎すべり症です。また椎骨は椎体と椎弓という骨で構成されていて、この二つが離れてしまうことを腰椎分離といいます。
疲労骨折などで分離して、その後すべり症を発症するケースが多いようです。最後は「脊柱管狭窄症」です。椎骨のなかには脊髄の通り道である脊柱管がありますが、加齢などにより脊柱管が狭くなると坐骨神経が圧迫されることがあります。疾患の共通点は「圧迫」です。
神経の乱れから生じる
神経にもいろいろありますが、大きく運動神経や感覚神経、自律神経があります。前者二つはある程度ご自身でコントロールできますが、自律神経はいわば自動の無意識のはたらきをしてくれています。
三つの神経は座骨神経とも深い関わりがありますが、なかでも自律神経の状態は看過することができません。自律神経は交感神経と副交感神経からなり、二つのバランスがとれているときは健康です。
しかし大きなストレスにさらされたり、小さなストレスが続いたりすると交感神経のほうが優位な状態になってしまいます。この状態がしばらく続くとからだに不調があらわれてきます。
頭痛、肩こり、血流の悪化、筋肉のこわばりなどが慢性化して坐骨神経痛になります。しびれや痛み、スムーズに足を動かせないなどの症状とあわせて、これらが新たなストレス原となり症状が悪化するという負のループが生じかねません。
肥満気味のケースは
好きなものを好きなだけ食べて、ご自身は幸せいっぱいと感じていてもからだは悲鳴をあげていることは大いにあります。全体的に肥満気味でも、下半身太りでも上半身太りでも腰には負担をかけすぎています。座骨神経が圧迫されないほうが不思議です。
アスリートなどの筋肉太りは別として、ただの食べ過ぎは心身の健康を奪っています。食べるのをガマンするのがまたストレスになる、というのは先延ばしにしてひとまずダイエットを始めましょう。食生活の改善と軽い運動を1ヶ月も続ければ必ず痩せますし、ストレスも減り自信もつきます。
自信がつくと自律神経も整いますし、血流も良くなり代謝もアップして脂肪が燃焼しやすくなります。
「1ヶ月で必ず○kg」ではなく、「○kgくらい痩せれば良いかな」、と気楽に始めるのが長続きの秘訣です。意気込み過ぎると呼吸が浅くなりがちになり、自律神経も乱れます。周囲の皆さんに八つ当たりしないことも心がけましょう。おやつにヨーグルトなどでカルシウムを摂取するのもおすすめです。
まとめ
一つとは限らない?坐骨神経痛の原因とは
腰が悪い場合
神経の乱れから生じる
肥満気味のケースは