坐骨神経痛 は腰痛のようなものだから、湿布を貼って我慢するしかないと諦めていらっしゃる方は少なくないことでしょう。効果があるとされる 薬 はどのくらい信頼できるのか、ご自身に合うものはあるのか、確認してみましょう。
坐骨神経痛は薬を飲んでいれば完治できるの?
治らないものの副作用はある
腰痛が我慢できずに病院へ行き、「坐骨神経痛です」と診断されると同時にお薬の処方を勧められます。通常は服薬するとまもなく痛みに効いてくるものですが、副作用は必ずあります。お薬は坐骨神経痛を治すというよりも、痛みやしびれを軽減させるために使用します。
痛みやしびれが緩和されてくると、前向きな気持ちになれるためストレスへの抵抗力も高まります。坐骨神経痛は精神的なストレスも大きな原因の一つと考えられていますので、治療に専念できる環境を整えることは完治への序章です。
おそらく最初に処方されるであろう「消炎鎮痛薬」は、飲み薬のほかにも座薬や貼り薬もあります。風邪薬であれ何であれ、飲み薬が苦手な方は服薬時間が憂鬱になっては本末転倒ですから座薬で頑張ってみると良いでしょう。
軟膏や湿布も一緒に処方されるケースが多いようです。消炎鎮痛剤は、ロキソニン、バファリン、アスピリンの三大薬のほかにボルタレン、モービック、セレコックス、ソレトンなど多くの種類があります。
副作用は個人差が大きく一概には言えませんが、発疹、胃の痛み、下痢などが多いようです。胃が荒れないように、胃薬も一緒に処方されることが多いです。
また、飲み忘れないことはもちろんですが頑なに守る必要はありません。思い出して空腹時に飲むと、胃痛の原因になります。効果が実感できなかったり、あまりにも副作用がつらいときには、服薬を中止して医師に相談してください。
加えて、湿布や塗り薬の副作用で発疹や発赤(皮ふに赤みが出る)、かゆみが出ることもあります。こまめに交換するのはぜいたくだと躊躇せずに、清潔を心がけましょう。
湿布を節約していて、発疹が悪化してしまうと今度はそちらの治療も受けることになり、お財布がしぼんでしまいます。
+αのお薬
消炎鎮痛薬はマイルドな入門薬のような位置づけです。もう少し強めのお薬を試してみたいという方には、「筋緊張弛緩薬」があります。筋肉が神経を圧迫して坐骨神経痛になっているケースで処方されます。
アロフト、ミオメール、テルネリン、ムスカルム、リンラキサーなどが一般的です。筋肉のこわばりをとる効き目が期待できますが、服薬したらじっと過ごしていて良いということではありません。
飲んですぐに動き回ってはいけませんが、からだをほぐすストレッチをしてみるくらいの自助努力は必要です。副作用には、発疹、吐き気、フラフラする、昼間に強い眠気に襲われるなどがあり、患者さんの体力によっては寝込んでしまうケースもみられます。
もう一つの「血管拡張薬」は、毛細血管を広げて血流を良くして痛みを改善する効果があります。プロレナールやオパルモンなどがあります。お薬で毛細血管を広げるというのはかなりの作用ですから、副作用も頭痛、吐き気、下痢、ほてり、かゆみなどがみられます。
薬との向き合い方
医師の指示は必ず守ったほうが身のためです。たしかに必要以上に薬を処方しようとする医師もなかには存在します。ですが勝手に服薬を止めて症状がぶり返したときにはお叱りを頂戴することになるか、病院を変えることになります。
少なくとも1ヶ月くらいは服薬して、徐々に量を減らすなどの段階を踏むと良いでしょう。薬が全く効果がない場合は、手術が必要なくらいの状態であることも考えられます。骨に坐骨神経が干渉して傷を負っているケースでは薬ではどうすることもできません。
そして意外と多いのが、「脳が勝手に痛みを想像している」症状です。「思い込み」というのは侮れません。健康でも勉強でもお料理でも、自己肯定感は大切です。「痛くない」とおまじないのように心の中で唱えたり、気持ちの良い程度に運動をしてみましょう。
まとめ
坐骨神経痛は薬を飲んでいれば完治できるの?
治らないものの副作用はある
+αのお薬
薬との向き合い方