坐骨神経痛 は腰痛の延長のようなもので、仕事や家事に追われて年月を重ねれば誰しもが人知れず悩んでいるもの、とあきらめている方も多いことでしょう。しかし、あきらめて何もせずに過ごすのは早計です。ちょっとした ストレッチ で劇的に楽になることもあります。
勇気を出して腰を上げてみてはいかがでしょうか。
坐骨神経痛をストレッチで治す!!
からだを動かす習慣をつくる
坐骨神経痛のいちばんの原因は、運動不足です。運動不足は肥満の原因になるばかりでなく、筋力も低下してしまいます。背骨周辺の筋肉が減ると上半身の体重を支える力が弱まり、背骨の負荷が大きくなります。その結果、神経の圧迫につながり痛みを覚えるようになります。
運動と縁遠い生活を長くしていると、早起きしてジョギングをしなくてはと身構える方もいらっしゃるかもしれませんが、そんなことはありません。最初は腕を上下左右にめいっぱい広げて、丁寧な深呼吸を朝と寝る前に20回ずつ行うだけでも良いのです。
習慣ができると、ほかの動作もしてみたくなるようになります。からだを動かすのは本来、とても気持ちの良いことであり、生きていく上で欠かせないものです。そのことを身体の奥底から思い出してもらえるように頑張りましょう。
ほどよい疲労感を楽しむ
必要以上に立っているのがつらいという極端な運動不足である自覚のある方は、椅子を使ったストレッチから始めてみましょう。
①背もたれのある椅子に深く姿勢よく座り、くるぶしを揃えます。②いつも足を組むときに下になっている確率の高いほうの足、あるいは真上から膝をみて短いほうの足を上にして足を組みます。③両手を膝下に当てるように軽く置きます。
④15~20回ほど、腰から左右にゆっくりゆらします。早いと腰やお腹が痛くなりますので、時間を惜しまずにゆっくり行ってください。背中から腰の筋肉を鍛えるには、背筋がいちばんです。足を押さえてくれるひとがいない場合は、膝下にお布団などを乗せて動かないように工夫しましょう。
最初は大きく反らさず、小さくゆっくりからだを起こしてゆっくり下ろしましょう。勢いをつけて上げ下げすると、痛みが増してしまう危険性大です。慣れてきたら、80度くらいまで上げてそのまま10秒ほど停止できると尚良いです。10~20回は頑張りましょう。
その姿勢で激痛に見舞われた場合は、ガマンして続けても悪化する一方ですから中止します。ストレッチで改善する坐骨神経痛は比較的軽い症状の場合です。痛みで睡眠不足になるほどの状況には向きません。
ガムシャラよりテキトーにがんばる
ストレッチは「量より質」が大切です。1回ではどんなストレッチも何もしていないのと同様ですが、あまり回数の多少にこだわっても意味を成しません。ストレッチはスポーツの練習ではありませんので、厳密な計画を作るというよりは継続することが肝心です。
目標とする大会があるわけもなく、サボっても誰に叱られることもない、己の怠け心との戦いになります。怠けたくなるのは、やはり疲れているときです。ひとまずお風呂で湯船にゆっくり浸かって血流を良くして、前向きな気持ちを取り戻したところでお風呂上がりに行うのがマストです。
また、ストレッチの最中は呼吸を止めてしまいたくなりますが意識して呼吸をしてください。呼吸を止めては酸素が行き渡らなくなり、筋肉の硬直につながります。そして、ストレッチを行っていない日常の所作も見直してみてください。
猫背や足を組むのを直さないことには、いくらストレッチをまじめに取り組んでも効果は得られにくいでしょう。最後に、医師に勧められたストレッチを始めて痛みやしびれが悪化してしまったら、遠慮せずに中止して病院へ報告に行きましょう。
万人に効果のあるストレッチはおそらくありません。
まとめ
坐骨神経痛をストレッチで直す!!
からだを動かす習慣をつくる
ほどよい疲労感を楽しむ
ガムシャラよりテキトーにがんばる