坐骨神経痛 とは、腰痛の進化系、あるいは腰痛という症状を分類したときの、ひとつの症状であるとも言えます。その治療法も、ほぼ腰痛と似通った形で行われることが多いのですが、比較的限定されてきます。中でも ツボ 治療というのは、最も手軽に痛みを緩和出来る治療法のひとつです。
坐骨神経痛におけるツボ治療法
坐骨神経痛の原因と治療法
坐骨神経痛は、腰部から下肢にかけての痛みやしびれの症状のことを言います。
原因の多くは、筋肉の緊張や、骨格のズレ、疲労や老化による筋肉の硬化、あるいは周囲の組織の炎症などが原因となって、坐骨神経という、人間の体の中でもっとも太く長い末梢神経を刺激することにより発症します。
坐骨神経痛を治療するためには、この刺激の原因を取り除かなければなりません。筋肉の緊張や硬化を和らげるためには、血流を促進することが大切です。
つまり血行を良くするために何らかの処置をする必要があります。温湿布で温めたり、適度なマッサージや、ツボ治療などが効果的と言えるでしょう。
坐骨神経痛へのツボ治療のメリット
ツボ治療は、ツボの位置とやり方さえ覚えておけば、どなたでも簡単に対処することができます。そして痛みやしびれを緩和させることが出来ます。経済的な負担を強いられることはありません。いつでもどこでも簡単に治療できることが強みです。
ただし、ご自分でツボを刺激することに戸惑いがあったり、治療の段階で少しでも違和感を感じたら、専門医の指示を仰ぐ謙虚さもお忘れにならないようにして下さい。
ツボ治療には長い歴史があります。そこで育まれて来た技術や知識には深いものがあります。数千年昔の中国の医学書には、坐骨神経痛のことを「庳症(ひしょう)」という文字で表しています。
「庳症」とは、「気血(きけつ)」という身体の中を流れるエネルギーが、何らかの障害によって腰から脚にかけて流れにくくなり、痛みやしびれを生じる状態のことを言います。気血の流れを良くするために、鍼灸によるツボ治療が行われてきました。
つまり東洋医学上では、数千年前から坐骨神経痛という症状を認識し、それに対する治療を育んできたことになります。人間の身体の中には361個ものツボがあると言われています。ツボを刺激することによって、血流が改善され、血行が良くなり痛みやしびれが改善されます。
それぞれのツボの位置によって、効果の表れる部位は違います。特に坐骨神経痛に効果のあるツボをいくつかご紹介します。
坐骨神経痛に効くと言われるツボ
おへそのちょうど裏側の背中の部分、背骨から左右指二本分のところに、腎兪(じんゆ)というツボがあります。腰に添えた両手から親指をあてて、押し込むように揉むことによって、腰からお尻にかけての痛みが緩和されます。
お尻には仙骨の両側にえくぼのようなところがあります。そこを秩辺(ちっぺん)と言います。親指で力を入れて押しほぐすことによって、腰からお尻への痛みが和らぎます。
両膝の真裏にある委中(いちゅう)というツボは、特攻ツボとも呼ばれるほど、即効性のあるツボです。坐骨神経痛に限らず腰痛全般に効果があると言われています。
足裏の土踏まずの内側には、湧泉(ゆうせん)というツボがあります。身体全体を温める効果があると言われています。足裏にカイロを貼るときはここに貼ります。
ツボ治療の方法
ツボ治療は習慣的に行うことによって効果が表れて来ます。お風呂上りなどの身体が温まった状態、心身共にリラックスした状態で行うことが望ましいでしょう。
押すときは強く押しすぎないように注意しましょう。息を吐くときに押せば余分な力が抜けます。それぞれのツボは必ず左右対称に二ヶ所ずつあります。押すときは同時に押しましょう。親指の腹で、じっくりとほぐすように押していきましょう。
ツボ押し器というグッズも市販されています。様々な形や色でお洒落に彩られたものもあります。お洒落なツボ押し器を購入してご利用になると、治療そのものが楽しく感じられることもあります。いっそう治療効果が上がると言えるでしょう。
ただし、くれぐれも強く押しすぎないように注意しましょう。痛いと感じるほどに押してしまうと、かえって筋肉が緊張してしまい悪化します。ほどほどに、楽しみながら治療していきましょう。
まとめ
坐骨神経痛におけるツボ治療法
坐骨神経痛の原因と治療法
坐骨神経痛へのツボ治療のメリット
坐骨神経痛に効くと言われるツボ
ツボ治療の方法