頭痛と微熱が続いているけれど「風邪かな?」と放置してしまうことはありませんか?忙しい日々を過ごしていると、頭痛と微熱の症状だけで病院を受診するのは、なかなか難しいかもしれません。
しかし、 頭痛 と 微熱 が続く病気は風邪以外にもあり、重大な病気が潜んでいることがあるのです。
風邪以外にどのような病気の可能性があるのかを解説します。
要注意!?頭痛と微熱が続く病気とは
頭痛と微熱は風邪以外にも原因が?
頭痛と微熱は風邪などにより引き起こされることが多く、軽く考えられがちです。しかし、風邪薬を服用しても症状が治まらない場合、風邪以外の病気が潜んでいることがあるため注意が必要です。
原因である病気によってそれぞれ対処方法が異なり、放置してしまうことで症状が悪化する場合があります。医師の診察を受け適切な治療をすることが大切です。
では、頭痛と微熱が続く病気は風邪以外にどのようなものがあるのでしょうか。頭痛と微熱が生じる病気とその特徴についてみてみましょう。
副鼻腔炎(蓄膿症)
副鼻腔炎は、ウイルスや細菌が副鼻腔に入り込み粘膜から感染することで炎症が生じる病気です。本来は空洞である副鼻腔に鼻水や膿が溜まり、さまざまな症状を引き起こします。
症状は頭痛や微熱のほかに、鼻水や鼻づまり、咳や目の奥の痛みなどで、中耳炎を併発することもあります。
風邪などで抵抗力が弱ったときに発症することが多く、風邪の症状の延長と勘違いして治療が遅れ、慢性化してしまうことがあります。慢性化すると手術が必要な場合がありますが、早期の副鼻腔炎であれば薬による治療で改善されることがほとんどです。
副鼻腔炎が疑われる場合には、慢性化する前に早めに耳鼻科の診察を受けるようにしましょう。
髄膜炎
髄膜炎は、ウイルスや細菌により髄膜に炎症が生じる病気で、悪化してしまうと脳炎につながることもあるため、早めの治療がとても重要です。
症状は、高熱または微熱、激しい頭痛、嘔吐、けいれん、意識障害、首筋が痛み前方に曲げられないなどです。
髄膜炎は治療が遅れると後遺症が残ることもあります。専門は脳神経内科(外科)ですが、まずはかかりつけの内科などで一刻も早く診察を受けましょう。
慢性疲労症候群(筋痛性脳脊髄炎)
慢性疲労症候群は、日常生活に支障をきたすほどの重度の疲労感が半年以上続き、頭痛、微熱、関節痛、睡眠障害、記憶力の低下、気分の落ち込みなど多くの症状を伴います。
慢性疲労症候群の疲労感は一般的な疲労感とは全く違うものです。動かなくても、どんなに休んでも激しい疲労感に襲われ、身体を動かすことができない、さらには寝たきりになってしまうほどです。
発症率は1,000人に数人程度とされ、原因はわかっていません。治療は、痛みや不眠などの症状を軽減する薬理療法・漢方処方のほかに、サプリメントなどで体質改善をしながらカウンセリングやセラピーを行う非薬理療法があります。
線維筋痛症
線維筋痛症は、全身の広い範囲またはある部分だけに痛みやこわばりが慢性的に続き、頭痛、微熱、疲労感、関節痛、睡眠障害、目や口が乾くなどの多くの症状を訴える病気です。
痛みの程度は軽度の場合もありますが耐え難い激痛であることが多く、痛む部位が移動したり天候に左右されることもあります。慢性的な痛みによる抑うつ症状がありますが、うつ病ではありません。痛みの改善とともにうつ状態も良くなります。
原因はわかっておらず、200万人の患者さんが存在すると推定されています。治療は、症状軽減のための薬理療法・漢方処方、非薬理療法で、今のところ特効薬はありません。
線維筋痛症と慢性疲労症候群は類似している点が多く、慢性的疲労から睡眠障害を起こして線維筋痛症になるのではないか、とも考えられています。男性より女性に多く発症する点も共通しているのです。
慢性疲労症候群や線維筋痛症は、見た目にはわからないこともあり、周りに理解されないことが多々あります。そのため辛い思いをする患者さんも多く、そのストレスが症状の悪化を招き患者さんを苦しめます。
どちらの病気も専門医が少なく、当たり前に治療を受けることが難しいのが現状です。メンタル的なもの、更年期障害などと誤診され、ドクターショッピングを繰り返す患者さんが多いと言われています。
治療が可能な心療内科や漢方クリニックなどがありますので、事前に調べて受診するのがよいのではないでしょうか。
このように、頭痛と微熱の症状が続く病気はさまざまあります。これらの病気以外の原因も考えられますので、頭痛と微熱の症状が治まらない場合は速やかに病院を受診し、適切な治療をするよう心がけましょう。
まとめ
要注意!?頭痛と微熱が続く病気とは
頭痛と微熱は風邪以外にも原因が?
副鼻腔炎(蓄膿症)
髄膜炎
慢性疲労症候群(筋痛性脳脊髄炎)
線維筋痛症