頭痛は大きく分けて、起こり方から急性頭痛・亜急性頭痛・慢性頭痛の3タイプに分けることができます。頭痛は何等かの原因で、頭部血管の拡張、筋肉の緊張、神経の圧迫・炎症や出血があった時に頭痛として症状に現れます。
また、目や鼻、耳、歯などの器官の異常によっても 頭痛 が起こったり、更に明確な 病気 だけでなく、身体的・精神的ストレス、生活・環境因子によっても引き起こされます。
その中で、早急に精査して治療を行わなければ命に関わる危険性のある頭痛も含まれています。
頭痛に隠れる危険な病気
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危険な頭痛の見極め方
危険な頭痛とは、専門医による早急な治療を行わないと、命に関わる可能性がある頭痛です。日本人は慢性的な頭痛持ちが多いのですが、いつもと違ったり、突然に激しく痛んだり、違和感を感じた時には、ただちに病院を受診することをお勧めします。
危険な頭痛は、普段と違う頭痛や徐々に悪化するもの、また起床時の強い頭痛などです。特に起床時の強い頭痛は頭蓋内圧が亢進した時の特徴です。
その他、吐き気や視力障害も頭蓋内圧亢進の症状です。頭蓋内圧の亢進症状は脳内に病変があることを示唆しいています。逆に夕方の頭痛は肩こりなどの筋肉の緊張が原因の緊張型頭痛の特徴です。
突然の激しい今までに経験したことがないような頭痛は脳動脈破裂によるくも膜下出血が疑われます。その他に脳の中のトラブルが考えられる場合は、ろれつが回らなくなったり、めまいを伴ったり、また、1か月以内に頭を打った覚えがある場合、頭痛や記憶障害などが後々に出てくる場合があります。
また、発熱を伴った頭痛は風邪症状の一つでもありますが、強い痛みが長く続く場合は、放置しておくと脳内に感染して命に関わることがあります。
頭痛に加え、上記のような随伴症状がみられる場合は、脳外科や神経内科など専門の医師に相談するとよいでしょう。突然の激しい頭痛の場合は、ただちに救急車対応で処置をうけることが大事です。
危険な頭痛の原因となる病気
起床時の強い頭痛が特徴である頭蓋内圧亢進症状が見られる場合、頭蓋骨内に病変が疑われます。脳腫瘍や脳出血、脳梗塞など脳の疾患が強く疑われます。
突然で激しい痛みの場合もくも膜下出血の頭蓋内圧亢進症です。脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血の場合、遺伝性があります。家族に既往がある方は注意するべきです。くも膜下出血の既往歴のある家族がいる人が、頻繁に頭痛を起こすようであれば、脳動脈瘤がないことを確認しておくと安心です。
一方で緊張型頭痛の特徴である夕方の強い頭痛は慢性頭痛の代表的なもので、危険ではない頭痛です。
また、普段から感じる頭痛と軽いめまいや浮遊感は危険な頭痛ではなく、ストレスや肩こりからくる偏頭痛であることが多いのですが、突然ろれつがまわらなくなったり、めまいを伴った頭痛の場合は、小脳の梗塞・出血の疑いが強くなります。
発熱を伴う頭痛の場合は、風邪症状であることが多いのですが、なかなか治らないがんこな頭痛や中耳炎・副鼻腔炎後の場合、放置しておくと髄膜炎にとどまらずにウイルスが脳内に感染して脳炎や脳膿瘍に進行することがあり命に関わる危険性があります。この病気の場合、記憶障害を伴うこともあります。
その他にも、1か月以内に頭部を打撲した経験があったような時に、頭痛が続いたり吐き気を伴ったりした場合、慢性硬膜下血腫の疑いがあります。この病気は頭部打撲後に徐々に硬膜下に血流が貯留して脳を圧迫して頭痛を起こします。
転倒などで高齢者に多く発症し、若年者ではスノーボードなどのスポーツで起こすことがあります。
頭痛は比較的によくある慢性的な痛みの一つですが、いつもと違うと感じたり、突然起こる激しい頭痛の場合は、命に関わる危険な頭痛の場合があります。ただちに脳外科や神経内科など専門科のある病院を受診すると、早期に原因疾患を発見することができ、治療を開始することができます。
まとめ
頭痛に隠れる危険な病気
危険頭痛の見極め方
危険な頭痛の原因となる病気
まとめ