頭痛は日常に当たり前に存在し軽く見られがちです。日本人は勤勉でまじめで几帳面な性格からか頭痛もちがとても多い国民です。頭痛により人々の仕事の効率は落ち、気分も鬱々とさせてしまいます。
ほとんどの頭痛は命に関わる重大な病気ではありませんが、生活の質に大きく影響を与えることになります。危険な 頭痛 を見分け、 薬 を上手く使うことで緊張型頭痛や偏頭痛と上手に付き合っていくことができます。
頭痛と上手な薬の付き合い方
頭痛の種類
頭痛は大きく分けて一次性頭痛と二次性頭痛に分けることが出来ます。
一次性頭痛とははっきりとした病気なわけではありませんが、繰り返し起こる頭痛で代表的なものに偏頭痛や緊張型頭痛、また双方の混合型頭痛、群発頭痛などがあります。
いわゆる頭痛もちと呼ばれる人たちの症状です。筋肉の緊張や脳内の血管の各党などが直接的な原因となっています。
日常生活の見直しが中心になり、対処療法として薬を服用します。二次性頭痛は原因となっている原疾患があり、その疾患の治療が最優先となります。代表的な疾患にくも膜下出血や脳腫瘍、脳梗塞の前駆症状である高血圧などがあります。
危険な頭痛の見分け方
二次性頭痛では原疾患が命に関わることがあります。くも膜下出血や脳腫瘍などは早期に発見して治療を開始しなければいけません。
これまでに経験したことがないような強い頭痛であったり、そのような痛みが突然現れたり、手足のしびれ・けいれん、激しい嘔吐などを伴う頭痛の場合は、すぐに病院を受診する必要があります。状況によっては救急車対応も念頭にいれなければいけません。
症状に合わせた薬の選び方
一次性頭痛の場合は、命に関わる危険な頭痛ではありませんが、非常に不快な症状です。
こちらの頭痛には、主に頭や首、肩周辺の筋肉が緊張して周囲の神経を圧迫したり刺激することで起こる緊張型頭痛と、ストレスや天候、ホルモン周期などで起こる偏頭痛に大別できます。日本人は緊張型頭痛が最も多いと言われています。
ただし、一次性頭痛に含まれる群発頭痛は非常に痛みが激しく、市販薬では全く効かないと言われていますので、病院を受診したほうが良いでしょう。
これらの頭痛は、頭痛のタイプに合わせて市販薬を選ぶとより効果的です。市販薬は一時的に痛みを和らげるための対処療法的に使う薬です。
痛みを抑える解熱鎮痛剤の成分はイブプロフェンやアセトアミノフェンが主流で、その他に鎮痛効果を増大させるための催眠鎮痛成分やカフェイン、胃粘膜を保護する成分が組み合わさっていることが多いです。
解熱鎮痛成分には効果の強さの違いがあります。個人差はありますが比較的に痛みが軽い場合はアセトアミノフェンやアスピリン、イブプロフェンが良いと思われます。痛みが強い場合はロキソプロフェンナトリウムやイソプロピルアンチピリンの成分が入っている製品が良いでしょう。
解熱鎮痛成分は胃腸を傷つけ、食欲不振や無納谷家といった副作用の症状を起こすことがあります。胃腸の弱い人はアセトアミノフェンを主成分とする製品や胃粘膜保護成分が配合されている製品を選ぶとよいでしょう。
また、車の運転や機械などの操作を行う仕事をする場合、催眠鎮静成分のブロモバレリル尿素やアリルイソプロピルアセチル尿素を含む製品を使用することは避ける必要があります。
また、アスピリン系の解熱鎮痛薬によってアスピリン喘息を起こす場合があります。解熱鎮痛剤によって喘息を起こした経験がある方は、買う時に販売店の薬剤師などに相談するとよいでしょう。妊娠の可能性がある場合や授乳中の方は医師に相談して処方してもらう方が適切です。
市販薬でなかなか改善しない場合や、頭痛により生活に支障を来しているような場合は、頭痛外来などの専門外来を受診するとよいでしょう。
偏頭痛には血管の拡張を抑える効果のあるトリプタン製剤やエルゴタミン製剤が主に処方されます。
緊張型頭痛は軽度~中等度の痛みの場合、比較的市販薬でも効果が期待できます。早めに対処することで負の連鎖にはまらないようにすることができます。強い痛みの場合は炎症を抑える効果が期待できるロキソプロフェンやイブプロフェンが有効です。
薬を使用するうえで気を付けなければいけないのは、頭痛薬を飲み過ぎることにより薬物乱用頭痛につながる可能性があることです。解熱鎮痛薬を月に10日以上使用している場合は医師に相談しましょう。
まとめ
頭痛と上手な薬の付き合い方
頭痛の種類
危険な頭痛の見分け方
症状に合わせた薬の選び方