毎年決まった時期に集中して起こり、 目の奥 がえぐられるように痛んだり、きりで刺されるような痛みが一定期間、一日に2~3回起こる 頭痛 は群発頭痛と言われています。他の緊張型頭痛や片頭痛にくらべ、耐えられないような痛みで、20~40代の男性に多く発症します。
アルコールで誘発されることもあり、また春や秋の季節の変わり目に毎年決まったように現れこの時期を群発期と言い、それ以外の時期はすっかり治まってしまいます。
目の奥が痛い!激しい頭痛の原因は?
群発頭痛の特徴
群発頭痛は、緊張型頭痛や片頭痛と比べると発生頻度は少ない頭痛です。この頭痛は群発地震のように一定期間集中して頭痛が起こるために群発頭痛と呼ばれています。群発頭痛の痛みの特徴は、「目がえぐられるような」や「きりで刺されるような」など激しい表現で表されます。
他の緊張型頭痛や片頭痛などと比べて耐えられないほどの痛みだと言われています。痛みに耐えられず、じっとしていられずずっと歩き回ったり、ひどいと頭を壁に打ち付けたりします。
痛みは季節の変わり目などある決まった時期に始まり、一度始まると大抵は1~2か月毎日続きます。その後半年~2、3年は同じような頭痛を繰り返します。頭痛の起こっている時期を「群発期」と呼び、この時期以外は頭痛はすっかり治まっています。
男女比でいうと、女性に多く見られる偏頭痛に対して、群発頭痛は男性が4~5倍です。また、好発年齢は20~40代と言われています。
群発頭痛の原因としくみ
群発頭痛はアルコールがトリガーとなっていると言われています。飲酒後40分から1時間の間に発作が起こりやすいと言われています。
群発期に飲酒するとほぼ確実に頭痛が起き、痛みが非常に激しいために、どんなにお酒好きな人でも飲酒を控えるようです。その他にも喫煙や気圧の急激な変化によっても発作を誘発します。
群発頭痛の発生機序は不明な点が多いのですが、頭部の血管の拡張が関わっていると言われています。群発頭痛では目の後ろを通っている血管が拡張して炎症を起こすために目の奥がえぐられるように痛むと考えられています。
痛みだけではなく、随伴症状として炎症を起こしている血管が取り巻いている涙腺の働きや瞳孔の大きさをコントロールする神経が圧迫されて、涙がでたり、瞳孔が小さくなるといった症状がでることがあります。
群発頭痛の治療
群発頭痛の治療は、酸素吸入と薬物療法によるものが主流です。この頭痛の痛みは鎮痛薬ではほとんど効果がなく、対処療法としてこの「純酸素吸入法」が最も効果的であると言われています。
大抵は吸入開始後5分ほどで痛みは軽減してきます。患者の8割程度に効果があるようです。発作が起きたらできるだけ早く治療を開始した方がより効果的です。
酸素吸入法と合わせて薬物療法も行います。発作時の治療薬としてトリプタン系製剤のスマトリプタン皮下注射やスマトリプタン点鼻薬、他内服薬が主流です。
群発期の発作予防には通常就寝前にエルゴタミン製剤やトリプタン製剤を服用します。群発頭痛の発作は、痛みが起こる時間帯も一定しており、明け方が多いようです。
就寝前に服薬することで睡眠中の頭痛を予防できる場合があります。その他にも副腎皮質ステロイド剤やカルシウム拮抗薬が医師により処方されてことがあります。
そして、日常生活の中で誘発因子を排除することもとても有用です。血管を拡張させてしまう飲酒や喫煙は徹底的に避けるべきです。群発期以外ならそれらを行っても問題はありません。
気圧の急激な変化でも血管を拡張させるので、群発期の登山は避けた方がよいでしょう。また、飛行機に搭乗する場合は医師に事前に相談することをお勧めします。
まとめ
目の奥が痛い!激しい頭痛の原因は?
群発頭痛の特徴
群発頭痛の原因としくみ
群発頭痛の治療