ひとことに頭痛といっても、色々です。一般の風邪症状の中にも含まれますね。発熱と悪寒と同時に頭痛も良く起こります。また、15歳以上の日本人の3人に1人は、慢性的な 頭痛 の悩まされています。スマホやタブレットの長時間の視聴など、生活習慣から起こる偏頭痛も増加しています。
このような日常的に悩まされてはいるものの命には関わらない頭痛が大半です。しかしながら、くも膜下出血や脳出血、脳腫瘍など重篤な命に係わる疾患の症状の場合もあります。
先ずは、どのような時に病院を受診した方がよいのか、 何科 へ行けばいいのか、という簡単なノウハウを知ることが大切です。
日常的に悩まされる頭痛、何科に行けばいいの?
危険な頭痛の見極め方
危険な頭痛とは、命に差支えがある頭痛です。一番怖いのはくも膜下出血です。その他には、脳腫瘍や髄膜炎、脳出血があります。
危険な頭痛の特徴は、とにかく「いつもとちがうこと」です。様子がいつもと違うと感じたら、すぐに「脳神経外科」や「神経内科」を受診してください。一刻を争う場合もあります。
具体的な特徴をいうと、今までに経験したことのない痛み、突然起こる痛み、耐えきれない痛み、1か月でどんどんひどくなる、神経症状がある頭痛(ろれつが回らない、手足に力が入らない、視野が欠けているなど)などがあげられます。
病院を受診する目安
- 頭痛で日常生活に支障をきたしている。
- 月10回以上鎮痛薬を飲んでいる。
- 頭痛が頻繁で、頻度をどうにかして減らしたい。
- 吐き気や嘔吐で飲んだり食べたりができない。
- 頭痛の原因を知って、治療したい。
- 余剰服薬による薬物乱用頭痛と思われる場合。
頭痛を診る診療科
一般の他の風邪症状を伴った頭痛の場合は「一般内科や小児科」にかかることが多いですね。但し、上記の最初に述べた危険な頭痛の場合は、「脳神経外科」や「神経内科」に行くべきです。状況に応じて、救急車を呼ぶことも考えましょう。
特に他の症状もなく、頭痛だけが続いている場合、つまり慢性頭痛の場合、一般内科では対応しきれない場合があります。
その場合、頭痛外来のような専門外来もあります。慢性頭痛には「偏頭痛」「緊張型頭痛」「群発型頭痛」などのタイプがあり、それにより治療も変わってきます。
専門外来になると、タイプを見極め、それに応じた薬を処方してくれます。診療にあたる先生は「内科」「神経内科」「脳神経外科」「精神科」「ペインクリニック」など多岐にわたります。
また、慢性頭痛の場合、薬による治療だけでなく生活習慣の見直しなどの総合的な助言が改善の手がかりになります。
日常的に悩まされる頭痛を解消するには、頭痛外来を受診するとよいでしょう。近くに頭痛外来がない場合は、「神経内科」や「脳神経外科」を受診してください。より細かな検査ができ、頭痛の様々な症状を扱っていますので、総合的な診断が可能です。
診療時に伝えること
どのようなタイミングで頭痛が起こるのか、頭痛の頻度や一度に続く持続時間をあらかじめ、把握しておきましょう。
また、どんな時にひどくなるか(運動するとひどくなるか、安静時の方がひどいのか、大きい音や光で憎悪するか)、局所的な痛みの場合、どこが痛いのか、頭痛のほかにどんな症状があるのか(嘔吐や吐き気、光がちかちかしたりなど)を伝えられるようにしておくことが、正確な診断を得るためにはとても大切です。
しかし、いざ診療中に思い出しながら伝えるのはとても大変です。診療に行く前の一定期間、頭痛日記をつけて、自分の頭痛の特徴を整理しておけるとよいですね。
まとめ
日常的に悩まされる頭痛、何科に行けばいいの?
危険な頭痛の見極め方
病院を受診する目安
頭痛を診る診療科
診療時に伝えること