腸脛靭帯炎とは、内臓の腸の靭帯の損傷ではありません。足のほうの負傷です。スポーツをする方や歩き方に悪いクセのある方が発症しやすいものです。
放置すると病院通いで将来を棒に振ってしまいかねませんので、市販の湿布や冷却スプレーなどでごまかそうとせずに早めに病院で診てもらいましょう。
腸脛靭帯炎 のていねいな 治し方 をご紹介いたします。
腸脛靭帯炎のていねいな治し方
過度の負担で発症
腸脛靭帯炎は、別名ランナーズニー、ランナー膝ともいいます。一度発症するとクセになりやすく、良くなったり悪くなったりを長年繰り返すケースもあります。いちばん最初に適切な治療と休養をとれば、1年ほどでフルマラソンに出場して完走する方も多くいらっしゃいます。
ですから、急がば回れであせらずに休むときは休むと腹をくくることが完治への近道なのです。発症しやすいのは、靴の外側が減りやすい方、勢いランニングを始めて練習しすぎの方、競技や趣味として、膝を伸展屈曲する長距離走やロードバイクなどをされている方に多くみられます。
靴の外側が減りやすいのは、おそらく子どもの頃から歩き方にクセがついてしまっているので、靴屋さんで相談する前に病院で診てもらったほうが良いです。また、O脚や外反母趾など足の状態が不安定な方も要注意です。
病院によって異なる治療
腸脛靭帯炎は、大腿筋膜張筋(靭帯の筋肉で膝関節の伸展、股関節の屈曲を行う)と大臀筋(だいでんきん)が使いすぎて疲労すると靭帯にくっつくように柔軟性を失い、靭帯が大腿骨に擦り合うようになってしまい次第に痛みが出てきます。
評判の良い整体院があると、まずそちらに行ってみたくなるかもしれませんが何はさておき整形外科、形成外科、スポーツ形成外科などに診てもらいましょう。
治療の基本はレーザー治療とリハビリをほぼ毎日受ける、または2週間に一度注射による治療を受けるのどちらかを選択することになります。
レーザー治療のほうがからだへの負担がマイルドで気長に続けられそうですが、毎日というのはなかなかハードルが高いと思います。もともと趣味で痛めた場合、治療は義務ではありませんので途中で止めても責められることはありません。
注射は、体質に合わないと副作用で寝込むような事態になると大変です。趣味のジョギングどころか、仕事や家事など日常生活に支障をきたします。それぞれのメリット、リスクを天秤にかけて選択してもやっぱり合っていなかった場合はズルズルと続けずに中止してください。
効果が一向にみられない場合は、病院を変えるのも一案です。レーザーや注射ではなく、冷湿布と炎症止めの投薬治療を基本とする医師もいます。専門的ではないと心配になるかもしれませんが、これで回復するケースもありますので小馬鹿にせず真摯に試してみると良いでしょう。
根本的に見直すべきこと
ランニングやジョギングをされる方は、フォアフット走法をご存じでしょうか。自分との対話をしすぎたせいか、ランニングフォームの改善に消極的な方が多いようですが、頑なにならず受け入れることは大切です。この方法は、親指の付け根部分~小指の付け根部分全体で着地するようにします。
着地の後のかかとは着いても着かなくてもどちらでも良いです。これで、自然と骨盤を前傾させて腰高のフォームになります。全体で着地するとタイムが遅くなるというのは間違いで、最後まで安定した走りができるのでタイムも縮みます。
また、専属トレーナーでもいなければ、アイシングを必ず行う方は少ないでしょう。練習や大会後には、保冷剤を使用してアイシングをします。
太もも全面~外側にかけて、膝の外側、ふくらはぎの上部を重点的に合計15分程度で良いので、面倒くさがらずに毎回行えば、競技人生を長く楽しむことができます。
まとめ
腸脛靭帯炎のていねいな治し方
過度の負担で発症
病院によって異なる治療
根本的に見直すべきこと