重い荷物を持ち上げようとしたときや、くしゃみをしたりといった、日常のささいな動きで、急に突然腰が「ぎくっ」といってしまった経験をしたことがある人は少なくないと思います。この症状を一般的にぎっくり腰といいます。この急激な激しい腰の痛みは腰の捻挫や打撲のような状態です。
ぎっくり腰 は、正しい 応急処置 の手順を踏むことで回復を早めることができます。逆に絶対にやってはいけない対処もありますので、正しい応急処置を知っておくことが大切です。
ぎっくり腰になったときの応急処置の基礎知識
ぎっくり腰とは?
ぎっくり腰は、腰骨周辺の筋肉の繊維が断裂することで発症した炎症と、腰の靭帯捻挫が原因で起きています。いざぎっくり腰になってしまうと、大の大人でもパニックに陥るほどの激しい痛みを感じます。
激痛の直後には力が入らなくなり、腰抜け状態になり両足で立っていられなくなります。座っていても体を起こしていることができず、横になっているしかできなくなります。
ぎっくり腰の原因となる生活習慣
ぎっくり腰になりやすい人に多い、日常生活の特徴があります。ぎっくり腰は急に起こる症状ですが、筋肉が弱っていたり、疲労がたまっているなどの潜在的な原因があることが多いのです。
基本的に筋肉がダメージを受けやすい状態であるということは、冷え性で血行が悪かったり、柔軟性に乏しいことがあげられます。
事務系の仕事で、デスクワークが多く、運動不足になりやすい状況であったり、タバコや外食中心の食生活も関係しています。また、猫背や脚の組み癖があると、姿勢のゆがみを起こしやすくなり、ぎっくり腰の原因となり得ます。
ぎっくり腰になってしまったときの三原則
いざぎっくり腰になってしまったときの三原則は「動かない」「横になる」「冷やす」です。
ぎっくり腰になってしまったときは、どうにもならない激痛が走り、周囲の人はあせって救急車を呼ぼうとするかもしれません。しかし、ぎっくり腰は基本的には命に関わることはありません。
数十分横になっていると冷静に状況を把握することができます。安静にして一晩たっても我慢できない痛みが続いているようであれば、整形外科を受診しましょう。
応急処置①動かない
ぎっくり腰になったときに一番いけないことは、無理に動いてしまうことです。やりかけの仕事や作業中であっても、中断して「動かない」ことです。無理に動いてしまうと、炎症が拡散させてしまい、症状を悪化させかねません。しばらくは動かずにじっとしていましょう。
応急処置②横になる
代表的な安楽姿勢として四つ這いで肘を付けて丸まる姿勢や横向きに膝を抱えるような姿勢があります。初期の期間に無理して動かず、横になって静かにしている処置を行っておくと、炎症がひどくならずにすみ、早く回復することができます。
応急処置③冷やす
ぎっくり腰は腰周辺の筋肉の断裂や靭帯の炎症ですから、基本的に冷やすことです。冷却剤をタオルとビニールで包んで、座布団やクッションの間に入れて腰に当てると冷やしやすいでしょう。ぎっくり腰の痛みのピークは大体2日間くらいです。その間は冷却が必要です。
ぎっくり腰でやってはいけないこと
ぎっくり腰は急性の炎症反応です。ですから、炎症をひどくさせる処置は禁忌になります。
第一に、マッサージをすることです。炎症が強い時期は血液循環を施すマッサージは行ってはいけません。
第二に運動です。痛い時に無理に動かすことはやめましょう。第三にアルコール飲酒や入浴で長湯をすることです。
どちらも炎症を悪化させてしまう可能性があります。
まとめ
ぎっくり腰になったときの応急処置の基礎知識
ぎっくり腰とは?
ぎっくり腰の原因となる生活習慣
ぎっくり腰になってしまったときの三原則
応急処置①動かない
応急処置②横になる
応急処置③冷やす
ぎっくり腰でやってはいけないこと