花粉症の季節や風邪をひいた時に起こる鼻づまり。つらくて大変です。大人はもちろん子供にとっても日常生活に支障がでる鼻づまりは早く治したいものです。特に夜間に鼻づまりを起こすと、息苦しくてゆっくり眠れなくなります。
よく鼻づまりに悩まされる方は、風邪やアレルギー以外に原因があるかもしれません。まずは 鼻づまり が起こる原因を詳しくみてみましょう。
つらい鼻づまりを起こす5つの原因
アレルギーによる鼻粘膜(びねんまく)の炎症
花粉症になると水っぽい鼻水が出ます。鼻の中にどんどん鼻水がたまり息苦しくなります。
花粉症などのアレルギー性鼻炎による鼻づまりの原因は、アレルギー反応による鼻粘膜の毛細血管の膨張です。血管が膨張すると、粘膜が腫れた状態になり空気が通りづらくなるのです。これが最も大きな原因です。
腫れによって気道が細くなっているところへ、アレルゲンを外に押し出そうとして鼻水が多くなりますから余計に息がしづらくなります。
風邪のウィルス感染による鼻粘膜の炎症
風邪をひいたとき、ねっとりした黄色っぽい鼻汁がでます。それは鼻粘膜の粘液とウィルスなどの異物が混じりあったものです。たくさん鼻汁がでるのはウィルスと戦っている証拠なのです。つまり風邪が治るのに欠かせない役目を果たしているのが鼻水なのです。
一方、ウイルスが鼻粘膜につくと鼻粘膜がうっ血して腫れた状態になります。そこに比較的ねっとりとした鼻水がくっつくので空気が通りづらくなり鼻づまりが起こります。
副鼻腔炎(ふくびこうえん)
濃い膿のような鼻汁が出て、さらに顔に痛みがあったり口臭があるときは副鼻腔炎を疑います。風邪から発展した急性副鼻腔炎と慢性化したものがあり、後者は蓄膿症とよばれます。
副鼻腔炎とは頬、額にある8つの空洞(副鼻腔)が細菌感染によって炎症をおこした状態を言います。副鼻腔は小さい穴で鼻腔とつながっているの感染しやすく、副鼻腔内にも鼻水が溜まってしまいます。
そのうえ放置すると鼻たけというコブのようなものができ、気道を塞ぐので鼻づまりがひどくなります。急性の場合は自然に治ることが多いようですが、慢性の場合は治療が必要です。蓄膿症は合併症も軽視できませんので要注意です。
なお、副鼻腔炎には虫歯が原因となる場合があります。上あごの奥歯にできた虫歯の細菌が副鼻腔に入り込み炎症を起こすことがあるのです。虫歯の痛みがあまりないときは発見しづらくなります。
慢性的な鼻づまりで原因が分からないときは歯科医院で相談されることをお勧めします。
鼻中隔わん曲症
鼻水がでないのに鼻がつまるという方は鼻の構造的な問題があるかもしれません。
じつは成長の過程で鼻中隔(鼻を左右にしきる壁)が通常よりも出っ張ってくることがあるのです。すると構造的に空気の道が狭くなるので鼻づまりを起こしやすくなります。
似たようなことが外傷によっておこることもあります。ケガなどによって鼻腔が変形すると、空気が通らず鼻づまりになることがあります。
アデノイド(咽頭扁桃)の肥大
子供の鼻づまりの原因として多いのがアデノイドの肥大です。アデノイドとは鼻と喉の間にあるリンパ組織です。口呼吸やいびきをかく子供はアデノイドに問題がある可能性があります。
アデノイドは通常5歳頃を境に小さくなっていくのですが、まれに大人になって肥大するケースもあります。常にどちらかの鼻がつまっているような感覚があったり睡眠時無呼吸症候群の方は要注意です。
以上、代表的な原因を5つご紹介しました。
このほかストレスや妊娠、点鼻薬の副作用によっても鼻づまりになることがあります。
また赤ちゃんは少しの鼻水によって鼻づまりを起こしますので注意が必要です。
なお鼻水は乾燥を防いだり体温調整をするための重要な役目をしていますの安易に薬で止めようとするのは危険です。おかしいと感じたら病院での早めの診察が大切です。
まとめ
つらい鼻づまりを起こす5つの原因
アレルギーによる鼻粘膜(びねんまく)の炎症
風邪のウィルス感染による鼻粘膜の炎症
副鼻腔炎(ふくびこうえん)
鼻中隔(びちゅうかく)わん曲症
アデノイド(咽頭扁桃)の肥大