半月板損傷 の治療は、保存療法でも手術でも必ず リハビリ が必要です。リハビリをまじめに取り組むことができるかどうかでその後の生活、人生が変わるといっても過言ではありません。
リハビリというとリハビリテーションで理学療法士さんや作業療法士さんらに専門指導を受けるイメージが強いかもしれませんが、ご自宅でひとりで軽く取り組むものも立派なリハビリです。
まずは、ご自分ができそうなものを見つけてみてください。
半月板損傷に効果的なリハビリは?
開始時期を見極める
リハビリはいつからスタートするのが良いのでしょうか。実は膝を固定してしばらく安静にして、もう完全に痛みが取れてからでは遅いのです。安静にしている間に膝周りのみならず、足腰の筋力もみるみる衰えてしまいます。
急性の痛みや腫れがひいたら、すぐにリハビリを始めるくらいがかえって膝への負担も少なく、結果的に大きな痛みに苦しむこともなくなります。多少の痛みには耐えて、リハビリに励まなければならないというのではありません。
痛みの感じ方には個人差がありますし、ご自身で本当にまだむずかしいと思うなら医師にきちんと伝えましょう。いやいやリハビリに取り組んでもストレスで血の巡りが悪くなるだけです。
新しい筋肉をつくりあげる
どんなに気をつけて正しい動作をしていても、半月板を損傷することはあります。その中で多くの患者さんは、膝周りの筋肉が緊張して固くなっています。ですから、今回の損傷を良い機会と考え柔軟な筋肉の再生を目指しましょう。
リハビリの一つは「筋力トレーニング」です。ただ単に長時間やみくもに動かすのではなく、メリハリが大事です。スクワットができる方は、ゆっくり10回ほど行って膝周りに違和感がないようであれば30回くらいを目安に頑張ってください。
翌日、膝が痛くなったら1日休んでもOKです。膝を曲げて足を90度に上げて静止30秒も、片足で立つことができない方も多いと思われます。両腕を広げてバランスをとり、静止できるようになるまで諦めなければいつかはできるようになります。
肥満でどうにもできないという場合は、まずはダイエットからになりますがダイエット方法についてはここでは省きます。片足2回ずつ1日2~3セットできると上出来です。
トレーニングを始めて、どうしても痛くてできないという日もあるかもしれません。そのときは休んで、2~3日以内に再開するようにしてください。3日以上空いてしまうと、振り出しに近いレベルまで戻ってしまいます。
病院の施設やジム、ご自宅で少なくとも2ヶ月は一心に膝と向き合って過ごす心がまえを持ちましょう。
からだをリラックスさせる
筋力トレーニングは運動ですから、前後に「柔軟ストレッチ」を行うとより効果的です。必ずしもトレーニングの直前、直後である必要はありません。それこそテレビを観ているときなどのすきま時間で十分です。
①座って足を投げ出す(前方にまっすぐに伸ばす)。②三角座り(体育座り。膝を手前に引き寄せる)をする。③そのまま両方の外側に倒す(足でスペードのダイヤ型ができる形)。④20~30秒ほどその姿勢を保つ。3~5回繰り返すとからだが柔らかくなったのを時間できると思います。
お腹が重いとなかなかむずかしいかもしれませんが、背筋を伸ばして良い姿勢で行うとなお良いでしょう。
また、冷えも血流や筋肉の大敵です。冷え性の方はお風呂で温まるだけでは改善しません。常温以上の飲み物しか飲まない、冷たいアイスクリームなどは温かいお茶と交互に食べるなどのからだの内側から温めることを意識して自力で何とかしようという姿勢が大切です。
今しようとしていることはからだに良いだろうかと想像しながら過ごせるようになると、リハビリもきっと成功します。
まとめ
半月板損傷に効果的なリハビリは?
開始時期を見極める
新しい筋肉をつくりあげる
からだをリラックスさせる