ヨガはインドに古くから伝わる健康的な体操と、瞑想や宗教的思想が複雑に絡み合った独特の文化です。最近では、この中の健康に寄与する体操の部分がクローズアップされ、先進国を中心に見直されています。
さて、このヨガは体のバランスを整えるセルフ整体のような特徴も持っています。ですので 肩こり の症状を良くすることに非常に効果のある ヨガ のポーズも多々あります。今回はその中から四つ肩こりに効果のあるポーズをご紹介いたします。
肩こりに効果のあるヨガのポーズ
肩まわりを強力に伸ばす牛面のポーズ
このポーズはポーズをとっている人を正面から見たときに牛の顔に似ている事から名づけられました。まず座り、足は胡坐の体制にしてからあぐらで上になった方の足をたて、もう片方の足の膝の外側に接地します。ちょうどいすに腰かけて足を組むような要領です。
そして背筋をまっすぐにのばして、片方の腕を頭上から、そしてもう片方の腕を背中側からまわして両手の指先をフックしてひっかけます。これでちょうど肩甲骨の間ほどの位置で背中で手を握手したような形になると思います。
もちろんこれは理想の形ですので、肩こりに悩んでおられる方は肩の可動範囲も狭くなっているでしょうから、はじめのうちはタオルなどを使って補助をしても大丈夫です。
さて、このポーズをキープすると肩周りが心地よくのばされるうえ、おなかも上下に引っ張られて伸び、スタイルの向上も望めます。
肩甲骨のストレッチ感が気持ちいい、ねじりのポーズ
座った姿勢で肩こりに効くポーズをもうひとつご紹介します。牛面のポーズと同じようにあぐらから片方の足をもう片方の足の膝の外側に踏み出す要領からスタートします。
踏み出して膝を立てたほうの足が右足なら左手、左足なら右手を立てたひざの外側に肘をつけるようにしておきます。この時点でもうかなり体をねじれていると思いますが、ここからさらに胸がひらかれるように体の後方に向けてねじっていき静止させます。
おなかが刺激されて整腸作用があるほか、肩甲骨が気持ちよく引っ張られることで肩周りの血行も促進されます。
猫背で固まった体を治す、ラクダのポーズ
肩こり対策は肩だけに注目するのではなく、体全体のバランスを調律することが重要です。このらくだのポーズも肩にとどまらない全身への効果が期待できます。まず両足のひざを床につけいわゆる膝立ちの姿勢になります。
そこから両手で右足を右足首、左手を左足首につかまるようにし、ここからさらに胸と背をそらせて天井に顔を向けるようにしていきます。
肩こり患者の多くがデスクワークなどで1日の大部分を猫背で過ごしていることで、猫背の姿勢のまま肩の筋肉が固まってしまう癖が付いているというのも肩こりの大きな原因の一つですから、このラクダのポーズで肩の筋肉の緊張を中和してあげましょう。
肩のストレッチを誘導する、戦士のポーズ
最後に立位のポーズで締めましょう。まずは普通に直立した状態から前後に足を開き、前後の足をむすぶラインはなるべく一直線になるようにします。背筋をぴんと伸ばし両手はまっすぐ伸ばして両掌を合わせ、合わせた掌をゆっくりと頭上に上げていきます。
そして、顔は天井向けて肩甲骨が背中の下側に動くような感覚が得られるくらいにさらに体をそらせていきましょう。
この運動は、ひじを普段の生活のように曲げて肩を固定して動かす癖が付いていると肩周りは固まりがちなところを、両腕を伸ばし、さらに掌を合わせて自由度をあえてなくすことでピンポイントに肩のストレッチに効かせているというところに特徴があります。
肩こりの解消のほか骨盤を前方に突き出すことになるので、副産物としてお尻を引き締める効果も得られます。
まとめ
肩こりに効果のあるヨガのポーズ
肩まわりを強力に伸ばす牛面のポーズ
肩甲骨のストレッチ感が気持ちいい、ねじりのポーズ
猫背で固まった体を治す、ラクダのポーズ
肩のストレッチを誘導する、戦士のポーズ