皆さんはご自身の 骨盤 に自信をお持ちでしょうか。ものすごく悪い状態ではないけれども、姿勢が悪いから…という方は 後傾 している可能性があります。今のところは違和感を覚えていなくても、何も対策をせずにいるとある日Xデーに見舞われるかもしれません。
健康寿命を伸ばすためにも、できることから始めましょう。
骨盤が後傾すると、からだに悪いことしかない?!
知らないうちに不健康に
「私の骨盤は後傾している」と認識していらっしゃる方は少数派です。最初に、骨盤が前傾しているのか後傾しているのかチェックしてみましょう。
①壁を背にしてからだをつけます。②なるべく良い姿勢で力を抜いて、背中とお尻を壁につけてください。③この状態で背中(腰の周辺)と壁の間に手を入れます。④手が入らない場合は後傾、手が入る場合は前傾と判断して良いです。
ご自身は後傾だとわかったら、日頃の体調不良を思い起こしてみましょう。まずは、外見へのマイナス評価です。骨盤が後傾しているとどうしても下腹部が出やすくなります。これは細身でも肥満気味でも同じです。
前のめりの猫背がちになると、呼吸にも悪影響を及ぼします。胸部が圧迫されて呼吸が浅くなるのです。緊張しているわけでもないのに日常的に浅い呼吸をしていると、血流も滞りますし自律神経も乱れます。
また、歩行にもすでに影響が出ているかもしれません。膝の痛みがあったりO脚がちになってしまったのは骨盤の後傾も原因の一つと考えられます。そのほかにも、腰痛や肩こり、首の痛み、便秘の原因になることもあります。
動かずにじっとしているから?
骨盤が後傾した原因にお心当たりはあるでしょうか。物心ついた頃から姿勢が悪く、楽な姿勢で今思うとグニャグニャしていたかも…と後悔しても始まりません。子どもの頃はそれでもまだ1日に1回は、ちょっと走り回ったりからだを割と動かしています。
子どもなりにさまざまな悩みやストレスも抱えていますが、からだの器官が元気であるため不調を感じにくかったのです。社会人となり、デスクワークで長時間前かがみの姿勢でいたり、運動習慣もなかったりすると年月が過ぎる前から不調があらわれ始めます。
骨盤は大きいので、周囲の腹筋群(腹直筋や腹斜筋)は弱るのも早く元に戻すのは努力が不可欠です。からだの背面側の筋肉や大殿筋(お尻の筋肉)、脊柱起立筋、腸腰筋などのインナーマッスルも間違いなく不摂生な状態に陥っています。
しかし、これらを改善するにはどれほどの忍耐でからだを鍛えなくてはならないのだろうかと心配する必要はありません。
一つでもまずは始めること
むずかしくて大汗をかくようなストレッチをしなくても、毎日続ければ効果はあります。
①正しい姿勢で座る。簡単なようで最もむずかしいかもしれません。ソファーなどの柔らかいものではなく、一般的な背もたれのある椅子に股関節90度、膝関節90度、足関節90度の角度で座ります。このとき、骨盤を立たせて左右の坐骨に均等に負荷がかかるようにイメージしてください。
膝は閉じた状態にします。暇のあるときに1分間、1日3回できると良いです。ストレッチをしていないときも、あまり足を広げすぎないようにしましょう。特に女性の方は膝は常に閉じているほうがスマートです。
②腹筋を鍛える。うつ伏せに横になり、肩の少し横の位置に両手をついてください。ゆっくり腕を伸ばして3~5秒ほどかけて上半身を起こしていきます。勢いをつけて起き上がると腰を痛めますので注意です。
その後また3~5秒ほどかけて元の姿勢に戻ります。これを10回1セットとして1日2~3セットできると理想的です。
③大殿筋(お尻)を鍛える。三角座り(体育座り)をして両手を肩より後ろに置きます。右足を左腿に乗せます。ゆっくり息を吐きながら胸を腿に近づけます。その状態で1分間キープします。反対側も同様です。左右5、6回ずつできると心地よい疲れになります。
まとめ
骨盤が後傾すると、からだに悪いことしかない?!
知らないうちに不健康に
動かずにじっとしているから?
一つでもまずは始めること