むくみは比較的起こりやすい身近な症状であることから、悩んでいる方が多いのではないでしょうか。生活習慣を見直すことも大切ですが、 漢方 薬を服用することで むくみ の改善効果が期待できます。
体質や症状に合う漢方薬をご紹介しますので、参考にしていただいて、できれば専門知識のある漢方薬局や医療機関で処方してもらうことをおすすめします。
むくみに漢方が効果的!体質や症状に合う漢方薬とは
むくみの改善方法とは
朝の顔がむくんでいたり、夕方には足がパンパンにむくんでだるかったりという経験をお持ちの方は多いのではないでしょうか。
このように、むくみは日常的によく起こる症状ですが、注意が必要な場合があります。それは夕方のむくみが朝になってもとれなかったり、長く続いたりする場合です。腎臓や甲状腺の病気が潜んでいるケースがありますので、内科で検査をすることをおすすめします。
検査をして隠れた病気がなければ、生活習慣の見直しや漢方薬の服用がむくみの改善につながります。
むくみは身体が冷えることが原因の一つで、入浴や適度な運動、バランスのいい食事を心がけることが大切です。食事は、塩分を控えて、ビタミンやタンパク質のバランスを意識したメニューがよいでしょう。
さらに、漢方薬の服用が効果的です。漢方薬の特徴や種類についてご紹介します。
漢方での「むくみ」の対処法
身体の中の水、つまり血液以外の体液が流れなくなり滞ってしまう状態を、漢方では「水毒(すいどく)・水滞(すいたい)」と言います。この水の不調により、むくみ、めまい、頭痛、下痢、排尿異常などが起こります。
むくみには、この滞ってしまった水の流れを改善する漢方薬の服用が効果的です。むくみ以外の症状や体質に合わせたものを服用することで、むくみだけでなくその他の不調も改善する効果が期待できます。
これは、漢方薬が複数の生薬(しょうやく)を組み合わせて作られていることから、一種類の漢方薬でさまざまな不調をよくする効果があるためです。
むくみやすい人に起こりやすい合併症状として、冷えやすい、疲れがとれない、汗をかきやすい、頭痛やめまいがするなどがあげられます。先に述べたように、複数の不調を改善できるのが漢方薬の特徴ですので、これらの合併症状の改善も期待できます。
さらに、漢方薬は自然治癒力や免疫力を高めるなどの体質改善効果もあり、身体全体の調子を整えることにもつながるのです。
むくみに効果がある漢方薬
むくみの症状に処方される漢方薬をご紹介します。体質や合併症状など参考になさってください。
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
血の巡りが悪いことが原因で起こるむくみに効果的です。下半身の冷え、疲れやすさ、月経不順、更年期障害を改善します。
防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)
水太り、汗をかきやすい、疲れやすい人のむくみや関節痛を改善します。汗をかきやすいのに水をうまく排泄できないタイプの水毒に効果があり、全身の機能をアップします。
五苓散(ごれいさん)
水の巡りをよくすることで、むくみを改善します。さらに水毒による頭痛、めまい、腹痛、口の渇き、二日酔いにも効果があります。
防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)
便秘がちで腹部の皮下脂肪が多く、冷え性でない方に向く漢方薬です。便通を整えて胃腸の熱や余分な水分を取り除きむくみを解消します。
真武湯(しんぶとう)
虚弱体質で冷え性の方の身体を温め水分を排出することで、むくみを改善します。また、新陳代謝の低下による胃腸の不調や全身倦怠感などにも効果的です。
八味地黄丸(はちみじおうがん)
足腰の冷え、痛み、むくみがある場合に、身体を温めることで血流を促しむくみを取ります。
漢方薬を購入する際の注意点
漢方薬はドラッグストアなどでも購入できますが、自分の体質や症状に合ったものを選ぶのはなかなか難しいものです。そのため専門知識のある漢方薬局や医療機関などで処方してもらうのがよいでしょう。
漢方薬局では気になる症状をじっくり相談できて、その内容に合わせて薬を見立ててくれるメリットがあります。健康保険は適用されません。
医療機関で処方される医療用漢方製剤は、基本的に健康保険が適用されます。この医療用漢方製剤のほとんどはエキス顆粒剤で、生薬を煎じて乾燥させ顆粒状にしてあるため飲みやすいのが特徴です。
生活スタイルや飲みやすさなど、長期に服用する場合も考慮して購入先を選ぶようにしましょう。
まとめ
むくみに漢方が効果的!体質や症状に合う漢方薬とは
むくみの改善方法とは
漢方での「むくみ」の対処法
むくみに効果がある漢方薬
漢方薬を購入する際の注意点