捻挫 をしたらテーピングをして経過をみて病院へ行くか行かないか決めれば良い、とイメージされている方はもう一度テーピングのいろはを習得されたほうが良いかもしれません。 テーピング は一歩間違えるととんでもなく症状が悪化してしまうので、甘く考えるべきではありません。
捻挫といえばテーピング?その効果は
とりあえずテーピングはダメ
たとえば走っていて転んでグキッとしてしまい、「捻挫だ。テーピングしておこう」というのはかなり早合点です。捻挫直後はまず冷やして応急処置を施します。可能であれば水で絞ったタオルを当てたり氷水で冷やしたりしましょう。
とても冷たいものである必要はありません。冷たすぎると血流が滞ってしまったり凍傷のような症状があらわれたりするので、ほどほどの冷たさで休憩も挟みながら冷やしてください。そのあとでテーピングをしても良い程度のものかを判断します。ゆとりがあれば一晩経過をみても良いでしょう。
その場合はお風呂は簡単にシャワーで済ませます。素人目にも腫れが強い、腫れがひいていないと判断できる場合は、テーピングはしないほうが無難です。楽観してテーピングすると血管や神経を圧迫して腫れ上がってしまいます。ご自身で何とかしようとは考えずに、整形外科でみてもらいましょう。
テーピングをしても大丈夫そうだというときの問題は、ご自身ではなかなかむずかしいという点です。ご家族揃って体育会系であれば慣れた手つきで上手に巻いてもらえるかもしれませんが、周囲に頼めない場合は少々出費はかさみますが整骨院でお願いするという方法もあります。
簡単に巻いているようにみえますが、テーピングは方法を誤ると症状が悪化したり飛び火して誘発したりするリスクがあります。面倒くさがると命取りになりかねないのです。
準備を怠らない
テーピングにはテープ以外にもいろいろと用意するものがありますが、まずはテープです。テープは2種類に大別されます。
一つは「伸縮性テープ」です。主として筋肉のサポート、治療用です。ある程度の可動域を確保できるので、競技中などにも用いられます。補強用として使用するソフトタイプのほかにハードタイプもあります。
もう一つは「非伸縮性テープ」です。可動域を制限することで捻挫やケガの予防、再発防止が期待されます。そしてテーピングする部位を清潔にし、必要であれば体毛を剃ります。
①ワセリンを塗ったガーゼか脱脂綿を皮ふに当てます。摩擦を起こしにくくするためです。②皮ふを保護するためアンダーラップを巻きます。粘着スプレーを使うとラップがずれるのを防止できます。
実践あるのみ
足首のテーピング方法を習得できれば膝や手指にも応用可能です。安静にして経過をみる場合は、30~40mm幅の非粘着テープを用意します。
①足首をできる限り90度に曲げます。②テープの1本目をふくらはぎに巻きます。③2本目は1本目に3分の1ほど重ねて1周し、前足部にも1周巻きます。これでアンカーの完成です。
④アンカー内側からかかとの下を通ってアンカー外側まで3周以上巻きます。引き上げるように巻かないとこのあとが上手くできません。⑤もう少し補強します。親指側から小指側へアキレス腱を通って3本に分けて巻いておきましょう。
⑥④、⑤がアンカーテープに到達するまで、1周巻きます。⑦仕上げにかかとをたすきがけにして2本巻きます。⑧最後に8の字をかくように巻きます。完成しましたが、上手くできなかった場合は面倒がらずにはがして、最初から頑張りましょう。2回目は1回目よりも上達しているはずです。
あまりにゆっくり巻くのも空中の余分なホコリがテープに付着してしまうので良くありませんが、短気を起こさずに取り組みます。
いうまでもなく、1度巻いたテープに粘着スプレーをかけてもう一度使うのはやめておきましょう。ある程度上手く巻けていないと、予防にはなりませんし心のゆとりの足しにもなりません。
まとめ
捻挫といえばテーピング?その効果は
とりあえずテーピングはダメ
準備を怠らない
実践あるのみ