皆さんのなかには、 シンスプリント はそれほど心配するようなものでもないしちょっと テーピング しておけば大丈夫と、やや軽くみている方もいらっしゃるのではないでしょうか。テーピングは湿布よりも自分で上手に貼る、巻くのが想像以上にむずかしいものです。
テーピングベテランを自負している方も初めての方も、今一度確かめてみましょう。
シンスプリントはテーピングで解決?!
テーピングへの信頼度
テーピングは何のために巻いているのでしょうか。あくまでも、痛みをおさえたり緩和することが使用目的です。シンスプリントの痛みをおさえる=誤魔化してまで使う意味があるのは、たとえば今日明日試合があってちょっとテーピングすればだいぶ改善されるというときにです。
急を要せず、ゆっくりしている時間があるのであればテーピングを施こすことで治りが早くなるわけではありませんから、テーピングはしないほうが良いです。テーピングは炎症などの症状を「治す」ものではなく、ここ一番というときに筋肉の動きを「サポート」するものです。
「治す」目的の薬や手術でも治らないことがありますが、それが「サポート」というもっと曖昧なものであれば効果はさらに個人差が大きくなります。テーピングを使用して痛みがアップしたらただちに使用を中止してください。
その痛みは術後の一時的な拒否反応のように回復の手前の症状ではなく、単なる拒絶反応です。
巻き方のシンプルなコツ
まずは足と手を清潔にしましょう。汗やバイキンと一緒にグルグル巻きにしては効果が半減します。テーピングはご自身で巻くにしてもご家族らにしてもらうにしても、なかなか思い通りにはできずひとにやってもらうとイライラしてしまいがちです。
ひとに頼る場合は先に巻き方のメモを読んでもらい、本人なりに理解した上で巻きながらあまり口を挟まないほうが、トータルでは上手く巻けている部分が増えます。
伸縮性のキネシオテープで①土踏まずあたりからスタートです。②そのまま小指側へ持っていき、足裏を通って骨に沿って膝に向かってください。引っ張り過ぎないようにしつつ、あせらず丁寧に貼ります。
③痛みの強いスネの部分にテープを巻きつつ足を一回りします。このときは少し引っ張りながら、特に痛むところには3~5枚ほどテープを重ねて巻きます。
④重ねても足りないと感じる場合は、非伸縮のホワイトテープでさらに巻くことで固定力が上がります。非伸縮ですので、引っ張り過ぎないように加減してください。
これだけのテーピングをしても痛みが少しも緩和しない場合は、そのまま試合や練習を続けても悪化する可能性が高いです。テーピングでどうにかなる段階ではないということですから、病院で治療を受けるべきです。
テーピングに依存しない
テーピングをしているときは楽で、とると痛みが出てくるというのは全く治っていないばかりか悪化しているといえます。テーピングによる筋肉のサポート状態に慣れきってしまい、わざわざ働く必要がなくなった筋肉が衰えて脳からの伝達も弱まり、動き方を忘れてしまいつつある危険な状態です。
筋肉は思っている以上に優秀ではありません。たとえばトランポリンで3分くらい跳んだ直後に地面でジャンプすると上手く跳べません。これは3分間膝を伸ばさずに跳んでいたことで、地面での膝の曲げ伸ばしの仕方を忘れてしまっているためです。
短時間でもこの有様ですから、長期間テーピングをしていたらシンスプリントは治りません。自然な経過で筋肉を整えつつシンスプリントを治すには、テーピングをせずに試合も練習も休むことがいちばんです。
毎日休まずに続けることがそんなに重要なことなのか、テーピングをして休むなといってくるひとは悪化したら責任をとってくれるのか、よく考えてみてはいかがでしょうか。
まとめ
シンスプリントはテーピングで解決?!
テーピングへの信頼度
巻き方のシンプルなコツ
テーピングに依存しない