運動中、 ふくらはぎ が棒で叩かれたような急激な痛みとブチッという音を感じたら 肉離れ の可能性があります。肉離れは正しい応急処置を行うことにより早い回復を促すことができますので、一般的な応急処置とその後の経過を知っておくと安心です。
ふくらはぎがブチッ!肉離れを早く治すための方法とは?
肉離れはなぜ起こるのか
肉離れは急激な筋肉の収縮に対応できなくなった筋繊維や筋膜が部分的に切れる怪我です。予防のためには準備運動が大切であることはもちろんですが、発生の原因にはウォーミングアップ不足のほかに筋肉疲労の蓄積、過去の怪我、気温などさまざまな要素が関係します。
筋肉の柔軟性や筋力の低下も原因のひとつとみられ、生活のちょっとした動作中に軽度の肉離れが発生する場合もあります。
軽度の肉離れは、歩行はできるが動かす角度によって痛みがあるという程度です。中度の肉離れは部分的な筋肉の断裂で、歩行はできるが常に痛みがある状態です。重度になると自力で歩くことは不可能で激しい痛みがあり、さわると筋肉の凹みが確認できます。
腫れと内出血を抑えるために、すぐすべきこと
このように軽度、中度、重度と肉離れにもいろいろありますが、急激な痛みを感じたらすぐにRICE処置を開始します。RICE処置とは安静、アイシング、圧迫、挙上の4つの処置を言います。これは全ての怪我の応急処置に用いられます。
これを知らずについ患部を揉んでしまうことがありますが、怪我の発生直後に患部を揉むことは厳禁です。
RICE処置の方法の具体例としては、すぐにその場でふくらはぎが心臓より高い位置になるよう横たわり、氷嚢で冷やすというかたちが理想となります。このとき凍傷にならない程度に間隔をおきながら冷やします。20分ほど冷やして内出血を最小限に抑えることが重要です。
自己判断せず整形外科を受診
応急処置の次は病院へ行き治療を受けます。病院へ向かう時に添え木などで固定する場合は、つま先を伸ばすような形で固定すると患部への負担が抑えられます。病院ではレントゲンや問診、視診、触診で肉離れかどうかの診断がされ、包帯などで患部を圧迫する処置がされると思われます。
圧迫する理由は傷ついた筋肉を正しい位置に戻すため、そして内出血を抑えるためです。圧迫の期間については医師の指導を受けます。
2日目までとにかくしっかり冷やすこと
しっかりアイシングしたかどうかが早期回復の鍵となりますので、自宅に戻ってからもアイシングを再開します。その日の入浴や飲酒は避け、水分とビタミンを十分に補給しておきます。腫れが進行している間は血液の流れを遅くするよう努め、内出血を最小限に抑えます。就寝時もクッションなどで足を高くあげるようにします。
なお、ふくらはぎの肉離れは怪我の2、3日あとに内出血が表れてくることが多くあります。これは傷ついた筋肉の周囲にある毛細血管から血液が少しずつ浸み出てくるためです。
その後3、4日経過し内出血と腫れの進行が完全に止まった後、それまでとは逆に血行促進のための処置が有効となります。入浴などで身体を温めると新陳代謝を高め、回復力が高まると考えられます。
数日後、痛みが減少し腫れが引いたらリハビリ開始
ふくらはぎに内出血がみられた場合、数日かけて少しずつ色が赤紫から黒や青に変化し、同時に重力で足先に向かって下っていきます。さらに何日かして緑や黄色に変色してくる頃には全体の腫れもひきます。
腫れがある程度ひいたら完治を促すためマッサージやリハビリを始めます。これらは医師や専門家の判断が必要となります。例えば肉離れが治っても正常なアキレス腱が固くなったり、筋肉にしこりができて柔軟性を失ったりし、そのために痛みが生じることもあります。
特に重度の場合は適切なリハビリにより完全な回復を促し、痛みが引いたあともしばらくは激しい運動を避け、再発を防ぐ注意が必要です。
まとめ
ふくらはぎがブチッ!肉離れを早く治すための方法とは?
肉離れはなぜ起こるのか
腫れと内出血を抑えるために、すぐすべきこと
自己判断せず整形外科を受診
2日目までとにかくしっかり冷やすこと
数日後、痛みが減少し腫れが引いたらリハビリ開始